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2012年8月3日

ひとつの比較

私はこの日本語のブログの他にも、英語でブログを書いています。英語のブログには、日本の文化や習慣、社会に関する事を書いているので、要するにアメリカについて書いている日本語のブログと正反対の事をしています。

日本語のブログと同様、英語のブログはアイデアから執筆まで全て私自身が行っていますが、英語のブログは必ずプルーフ・リーダーを通して文法の誤りを直してから、一般公開するようにしています。私はアメリカに18年間住んでいて、ニューヨークのアメリカ企業とも長年ビジネスをしているため、英語力はかなりあると自負していますが、それでも元々帰国子女ではなくバイリンガルとして育てられた訳でもないので、英語を母国語のように扱える訳ではないからです。

そのため、英語のブログを更新するためには日本語のブログよりも長い時間がかかるので、日本語のブログの数に比べると英語のブログの数自体もアクセス数も少ないのですが、興味深い事に不特定の読者から入るコメントの数は英語のブログの方が多いのです。英語のブログに入るコメントの殆どは、とても短いもので「良い内容ですね」とか、「面白い内容ですね」などの、ちょっとした励ましです。でも、そういうちょっとした励ましが時には前へ進む原動力を与えてくれます。

少し話題がずれますが、私は健康の為に競歩をしています。近所を歩いていると「頑張れ」というような意味の励ましの言葉を往来の人がかけてくれる事がたまにあります。私の夫もジョギングをしていた男性に声援を送っているのを見た事があります。その時夫に何故声をかけるのか聞きました。すると夫から返って来た答えが、
He looked like almost ready to give up. He really could use encouragement.
でした。その男性はかなり肥満で、ようやくジョギングをしていたような状態でした。夫が言うには、その男性がギブアップしそうに見えたので、運動をつづけるように励ましたかったのだそうです。

アメリカ人は、ほんのちょっとした事でも自分の中にだけしまっておかないで、相手に伝えたい人達が多いようです。



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2012年8月2日

ニューヨーク訛り

ニューヨークのマンハッタン以外の地域に住んでいると、強いニューヨーク訛りのある人に時々出くわします。マンハッタンに強いニューヨーク訛りの人がいないのは、マンハッタンの住人の殆どがニューヨークの外から移り住んで来たからなのだそうです。ブロンクスでも私の住むクイーンズでも、スタテン・アイランドでも隣の州のニュージャージーでもニューヨーク訛りを聞く事があります。

テレビや映画で面白おかしく誇張した表現がされるニューヨーク訛りですが、有名な所では、ロージー・ペレス、ダニー・アエロ、ウッディー・アレン、アル・パチーノ、ジョー・ペッシ、クリストファー・ウォーケン、テレビドラマ「ソプラノ」の俳優達が劇中でニューヨーク訛りを喋っています。

イタリア移民にニューヨーク訛りを話す人が多いようにも見えますが、それはイタリア移民がニューヨーク近郊に多かったからで、他の地域に住むイタリア移民に同様のアクセントはないようだし、ユダヤ系のウッディー・アレンにも南米系のロージー・ペレスにもニューヨーク訛りがある事から、やはりこれは地域的なもののようです。

ずいぶん以前に、息子の通う小学校の側にあるピザ屋に入った時、多分10代後半から20代前半の若い女性が
Whakkinda sowp do you have? (What kind of soup do you have? −スープというよりもスウップと言っているように聞こえる)
と言っているのを聞いて、思わず聞き耳を立ててしまいました。ニューヨーク訛りを話すのは大抵中年以上の人々なので、若い女の子からベタなニューヨーク訛りを聞くとは思っていなかったからです。

ニューヨークにはスノッブなイメージがつきまとい、実際にそういう鼻持ちならない人々は沢山ニューヨークに住んでいるのですが、それとは裏腹に、ニューヨーク訛りには暖かくて素朴な庶民のイメージがあります。

具体的にニューヨーク訛がとても強いロージー・ペレスのユーチューブビデオを貼ってあるので時間がある方は見てみて下さい。





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2012年4月24日

英語力とコミュニケーション能力

アメリカに長く住んでいると様々な日本人に出くわします。駐在員、その家族、日本食レストランで働いている人、事業をしている人… そして気がつくのは、必ずしも「英語力のある人」が成功したり、アメリカに順応したりしているわけではないという事です。それどころか、移民法が厳しくなる前は、英語が下手なのにアメリカ人の友達が多く、ちゃっかり仕事も見つけてしまうような人がちらほらいました。

何故日本人だけが、いつまでたっても英語を喋れるようにならないのか、いつも不思議に思いますが、問題は語学じゃなくてもっと内面の問題なのだろうと最近思うようになりました。私の父は中学しか卒業していない職人だったので英語の勉強などしたことがなかったのに、どういうわけか日本語が分からない私の夫ともコミュニケーションが取れるような人でした。また、言葉が通じないのに外国人と恋愛関係に入る日本人に眉をひそめる人々も多いとは思いますが、その無鉄砲にも見える行動力は、英語ができるようになる為の第一歩には役に立ちます。

英語力があるのと、コミュニケーション能力があるのとは、全く別です。どちらの方が有利かと言えば、コミュニケーション能力がある人の方が遥かに有利です。コミュニケーション能力があれば、アメリカで生活をしているうちに英語力は自然と付いて来るからです。同じ日本人でも、関西出身者はコミュニケーション能力が比較的高いようで、ニューヨークに在住している日本人で関西弁を話している人は少なくありません。

多くの日本人は、仕事でアメリカに来ても言葉の不安からか、なるべく日本人とだけ接触したがります。仕事でアメリカに来るぐらいなので、それなりの英語力のある人々なのですが、どうしても日本人社会から出たがらない人がいます。アメリカ人の知り合いからは「日本人はアメリカ人を信用しない、アメリカ人とビジネスをしたがらない」とぼやかれる事もたまにあります。

一歩踏み出せば別の可能性が広がっているのに、躊躇していたり、興味がなかったり、最初からあきらめてしまっていたり、無知だったり… そういう人々を見ると、もったいないと思います。



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2012年4月15日

英語力

TOEICが人気であるという、焚き付けるようなニュースを見て、もしかしたらそれは日本のクライアントを獲得するのに良いかもしれないと思い、ネットにある無料の模試をしてみたら、リスニングの段階で音声が出て来ないので断念してしまいました。

そのため、最初の部分の模試しかやってないので、TOEICに関しての限られた知識しかないのですが、これで英語力の何が計れるのだろうかと少々疑問を感じました。高得点をとっても、英語クイズ王にはなれそうですが、ビジネスレベルの英語ができるかどうかは怪しいと思います。

アメリカの大学に入る際に、私もかつてTOEFLを受け、決められた以上の得点を取り、それから大学の入学許可とビザを出してもらいました。ところが、現地に行ってみると、大学では独自の英語と数学のテストを生徒に行っており、そのテストにパスするまでは、普通の授業がとれない仕組みになっていました。必要なだけのTOEFLの点数は持っているものの、実際に大学レベルの授業を理解し、論文を書くだけの英語力がない留学生が多い為にとられた対策だそうです。

私もEnglish as Second Languageのコースを1学期間取らされました。そこで、論文の書き方、討論の仕方など、大学生活で必要な一通りの事を教わり、次の学期からは、普通に大学の授業を受ける事ができました。なかには英語が普通に喋れてもTOEFLの必要な得点が取れない留学生(南米系に多い)、TOEFL高得点を持っていても大学独自の英語の試験になかなかパスできない留学生(アジア系に多い)もいました。

大学でそれなりの成績を納めるのには、それなりの努力が必要でした。アメリカ人の学生が1時間で済む予習に、留学生は何倍もの時間を費やします。全ての分からない単語を調べていると、いくら時間があっても足りないので、要領良く大抵の分からない単語の意味は憶測し、どうしても分からない単語をのみを辞書で調べていました。

地学のコースをとっていた時に、辞書を引いて日本語訳が分かっても、その日本語自体が地学の特殊な用語なので意味が全くわからないという困った事態に陥りました。私は日本で大学レベルの地学のコースをとった事がないので、事前の知識がなかったためです。日本語を調べても分からないならば、辞書を引く意味がないとようやく気がつき、それからは全てを英語で理解することにしました。

今考えると、私の論文は、かなり酷かったのではないかと思いますが、それでもどうにか卒業し、就職する事ができました。グラフィック・デザイナーという職業なので、それほど語学力が必要とされる分野ではありませんが、今になって考えれば、私のような英語もたどたどしい外国人をよくも雇ってくれたと思います。

私が本当に英語を理解するようになったのは、それからです。学生のうちは、分からない事があっても、自分の成績に響くだけなのですが、仕事をしてお金をもらっているからには、上司から言われている事、同僚との話、業者との取引の全てが理解できなければなりません。学生の時にはあまり必要なかったコミュニケーション能力、英語での理解力、表現力というのが、仕事の場では毎日要求されます。

そして、最後まで難しかったのが、仕事場での会話の横入りです。例えば同僚が3人位で盛んに話をしている時に、そこに割って入って自分の話を繰り広げるのには、かなりの語学力を必要とします。でもこれができないと、オフィスでの市民権を獲得するのはなかなか難しいのです。

長く英語で仕事に携わっていれば、いずれは英語でのコミュニケーション能力も身に付いて来ます。私が今でもできない… おそらく一生できないだろうと思うのは、日本語と英語のスイッチを瞬時に間違えずに切り替える事です。例えば、夫が日本に来ると、私は日本語の全くできない夫の通訳にならざるを得ないのですが、それをやるといつのまにか、日本の家族に英語で話し、夫に日本語で話してしまいます。幼い頃からバイリンガルとして育った人は、そのスイッチの切り替えを間違えずにできるそうです。



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