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2012年10月25日

アメリカで健康保健がない場合の医療

アメリカ人でも若い人は健康保健なしで生活している人はかなりいます。若いと病気にかかる気がしないし、例え病気になっても年に一度風邪をひくぐらいのものなので、高い保険料を毎月支払うくらいなら、保険はなくてもどうにかなると思うのでしょう。

雇用のコストを下げる為に、被雇用者に保険を提供しない雇用主も増加し続けています。健康保健にかかるコストが高すぎるために、規模の小さい雇用主では支払いきれないという事実もあります。

またアメリカでは、もしも糖尿病や喘息、高血圧、癌などの既往症がある場合、保険会社は個人や小さな雇用主には健康保健を売ってもくれません。そういう人は今の所、比較的規模の大きな会社で働いてそこから健康保健を入手するか、メディケイドという低所得者向けの政府が一括している保険に加入するしか方法がありません。

ただしメディケイドは、永住権保持者かアメリカ国民でないと支給されないし、所得の規定もかなり厳しく決まっています。

学生ならば、渡米前に日本でアメリカ留学用の健康保健を買うか、渡米してからもしも学校で健康保健を買うオプションがあればそれを買うことをすすめます。学生ではなく、雇用者からの健康保健の支給のない日本人がアメリカで健康保健を入手するのは、残念ながらとても難しいのが現状です。

ただ風邪などのちょっとした病気にかかって、内科での診療が必要な場合は、保険無しでも費用を全額支払えば診てくれます。大抵は120ドルぐらいだと思います。

それだけ支払えないばあいには、HHCオプションというのがあります。幾つかの指定された診療所に行けば、保険がなくてもその人の収入に応じた額で診療を受けられるのですが事前の審査が必要だそうです。

また避妊や婦人科系の診療は、プランド・ペアレントフッドという所へ行けば、低額で診てもらえます。健康は交換できるものではありません。移民のステータスがどうであれ、年に一回の子宮頸癌の検査は必ず受けるべきです。

HHCオプションが使える診療所もプランド・ペアレントフッドも、低所得者用の診療所なので快適な環境ではないかも知れません。それでも体の調子が少しおかしいとおもったら、悪化させる前に医者に診てもらうべきだと思います。

本当に高熱が下がらないとか、骨折したとかの緊急の場合には、最寄りの病院へ行くしかありません。アメリカでは救急車も利用者が費用を支払うシステムなので、よほどの事がない限りタクシーなどで行きます。アメリカでは、緊急患者の診療拒否は法律で禁じられているので、保険の有無や収入の有無、移民のステータスに関わらず診てもらえます。

ただし、保険を持たない場合の病院での治療は高額です。後日、自宅まで請求書が送付されて来るはずです。アメリカの病院の未回収の医療費は莫大な額に登るようですが、それもまた医療を高額にしている一つの原因です。

もしもアメリカで健康保健がないのに大病にかかってしまったら、日本人ならば日本へ帰るというオプションもあります。でもそこまで行き着く前に、保険がある無しに関わらず普段から定期的に検診へ行って、健康の管理をしておく事がアメリカでは特に重要です。



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2012年10月22日

チャリティーイベント

アメリカ癌協会が主宰する、乳がんの治療を支援するチャリティーイベントに行って来ました。私と夫と息子とでセントラル・パークを4マイル歩いて来ました。朝方は少し風が冷たかったので、私達は色々着込んで出かけたら、11時位までにはかなり暖かくなっていて、タンクトップ姿の人も見かけた程です。

私の内科医はかつて乳がんを患った事があるそうで、毎年10月になるとそのイベントにグループ参加しているのです。私自身歩くのは好きだし、毎年声がかかるので特別な用事がない限りは参加しています。

私の友人と夫の義理の姉も乳がん経験者で、それぞれ苦しい闘病生活を一時期送っていた事があります。幸い3人とも早期発見だったので、乳がんは完治しています。今では普通に働いて生活しているのを見ると、乳がんの宣告は必ずしも死刑宣告ではなくなったのだと実感します。

このように乳がんが早期発見され完治できるようになったのは、大勢の人の寄附により多額の研究費用が注ぎ込まれるようになったり、マモグラムを保険を持たない人にも行う努力をしてきたからです。

乳がん関係のイベントの先頭に立ち、寄附を多額に集め、乳がん治療に大きく貢献してきたのがコーメン乳がん基金という団体です。アメリカで最も信頼されている非営利団体と言われるそうですが、2012年1月にはその信頼に大きな傷がつきました。その後は方向修正したようで、これからも沢山の支持を受けて行く事は間違いないと思います。

アメリカ人が寄附を頻繁に行うのは、アメリカ人の気質というのもあるかも知れませんが、日本と異なり非営利団体に寄附した金額は税金の控除になるという事実もあります。全ての寄附した金額が控除として扱われるのではなく、細かい規定が色々とあるのですが、不動産を持つ人、家のローンを支払っている人、多額の寄附がある人は、この控除を受けるのに有利です。つまり、この控除はある程度の資産を持っている人にしか当てはまらず、借家に住んでいる人が100ドルの寄附をしたところで、その額は税金の控除にはなりません。

チャリティーは、とても意味がある事で私も自分の考えと同様のチャリティーは支援したいと思っています。でも貧しい人が国のシステムによってでなく、チャリティーによってしか援助を受けるられない国家は、先進国とは言えないと思います。



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2012年8月22日

アメリカの争点ー人工妊娠中絶

先週末に、ミズーリ州の共和党上院議員候補が「正当な強姦では、女性は妊娠しないようにできている。」という驚くべき発言をして全米を驚かせました。強姦に正当や不当があるのか、強姦では妊娠しないというのはどういう事なのかとマスコミからかなり突っ込まれていましたが、本当に上院議員候補が言いたかったのは、人工妊娠中絶は全面的に禁止されるべきであるという事です。

アメリカで使われるabortionという言葉は、人工妊娠中絶ではなく堕胎と訳されるそうです。中絶は「女性が妊娠を途中で中断する」という意味であるのに対して、堕胎は文字通り「胎児を堕とす」という意味です。医学的にみれば、産婦人科で行われるのはどちらも全く同じ事なのに、日本語では女性からの視点、英語では胎児からの視点である事に気づきます。

日本でも人工妊娠中絶にまつわる様々な罪悪感や非難が水子霊に代表されるような民間の言い伝えに現れていますが、アメリカで中絶に反対する人々の主張の殆どは生命を神聖視する強いキリスト教の思想を反映しています。人命は尊いものであり、それを故意に取り上げる事はどんな理由があっても(強姦や近親相姦の場合も)許されないと考える人々もいます。たとえ不幸な出来事が妊娠につながっても、その時点で新しい命は神に祝福されたのだから生まれてくるべきであると考えられるからです。

勿論アメリカ人のすべてが熱烈なキリスト教信者という訳でもなく、女性や都市部に住むアメリカ人には、日本人と似たような考え方をする人も沢山います。最近の世論調査を見ると、堕胎を法的に禁止すべきであると考える人々と、妊娠を継続するか中断するかは妊娠している女性本人のみに最終決定する権利があると考える人々の割合は五分五分です。

プロライフ(胎児の人権を主張する)派とプロチョイス(女性の選択権を主張する)派の違いを箇条書きにすると次のようになります。
プロライフ
  • 受精卵は人間なので、人権をもつ
  • 堕胎は法的に禁止すべきである
  • 強姦や近親相姦で妊娠した場合の堕胎に関してはプロライフ派でも意見がわかれる
  • 不妊治療で使われずに残った受精卵も人間なので、幹細胞の研究に使ってはならない(ブッシュ大統領はその理由で国費の幹細胞研究を禁止しました)
  • 避妊は神の教えに反する 
プロチョイス
  • 受精卵は人間ではない
  • 人工妊娠中絶は、胎児が体外に出て生き延びる事ができない期間は合法的に行われるべきである
  • 積極的に避妊を行い、望まない妊娠は極力避けるべきである
  • 避妊と人工妊娠中絶の費用は保険でまかなわれるべきである 

今年末の大統領選挙は、経済、医療保険の他に人工妊娠中絶も争点の一つとなるようです。



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2012年6月30日

アメリカの医療保険に関する最高裁判所の決定

先日の木曜日に最高裁判所は「全ての住民が保険を持たなければならず、それを拒否する場合には罰金を支払わなければならない」とする新しい法案を合憲とする決定を下しました。この決定は、最高裁判所が政治的な駆け引きとは独立した機関であることを証明したと言えるものだと思います。

現最高裁判所の主席であるジョーン・ロバーツ判事は、4人の保守的な判事達とともに、アメリカの大きな懸念である堕胎、同性愛、口径避妊薬等関する保守的な判決を長期に渡って決定的にするために前ブッシュ大統領に指名されました。ところが今回の判決でロバーツ主席判事は、他の4人のリベラルな判事とともに、全ての住民が保険を持つ法案は合憲であると、保守派の思惑から外れた決定を下しました。

この決定を聞いて、前ブッシュ大統領の法務長官を務めたジョーン・アシュクロフトの件を思い出しました。アシュクロフトは、保守の中でもガチガチの保守で、それを見込んで前ブッシュ大統領が法務長官に据えた人物です。最高裁判所の台座のギリシャ風彫刻に女性の裸体があるということで、それに布を被せたという奇妙な行動を取った事もあります。

ところが彼は、当時大統領が極秘に進めていた一般国民を調査する計画に断固として反対していたのです。国民の極秘調査計画は違憲であるという理由からです。切羽詰まった前ブッシュ大統領の腹心二人は、胆のう手術直後のアシュクロフトの病室にまで押し掛けて、極秘調査計画の許可書に署名することを迫ったそうです。このエピソードが明らかになったのは、アシュクロフトが法務長官を辞任した後ですが、いくら自分を指名した大統領に迫られても、法務長官として違憲であると判断した計画には決して署名しない、上司よりも職務に忠実なプロ根性のようなものを垣間見ました。

ジョーン・ロバーツ判事も、今回保守的な判事の側について、医療保険法案を違憲とする事もできたはずですが、あえてそれをしなかった事によって、立法府や政治家の思惑は色々とあっても、最高裁判所はそれ自体の独立性を守る機関である事をあえて証明した形になったと思います。

アメリカが保守とリベラルで激しく対立する中、二人の極めて保守的な考え方を持つ人物は、利権団体や政治勢力に流される事なく、独自の判断を下したのです。どちらかのサイドに付く事なく、忠実に自分に与えられた任務を遂行する人々がいる限り、アメリカもまだまだ捨てた物ではないという気がします。



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2012年6月20日

アグリビジネス

私はなるべくオーガニック食品を食べるようにしていますが、実はそれで健康になれるとか癌にかかりにくくなるとは思っていません。ただ、オーガニックの野菜や鶏肉等がとても美味しいのと、アメリカのアグリビジネス(農業ビジネス)のあり方に大いに疑問を感じるので、オーガニックを食べるべきだと思っているからです。

アメリカのアグリビジネスは、今世間で叩かれている儲け至上主義の企業と全く同じ原理で経営されており、日本人が考える「農業」とは大きくかけ離れた産業です。より効率的に、より安く、より大量に、規格品を生産する事に重点が置かれすぎている為に、味や栄養分が犠牲になってしまいました。

スーパーで見るトマトは形も色も綺麗だけれど、子供の頃に食べた臭いのキツい癖のあるトマトとは全く別物です。病気に強くてより短期間で収穫でき、また出荷中にトマトが潰れたり傷ついたりしないように身が堅めのハイブリッド種が市場には出回っています。消費者は見た目がトマトらしいトマトを買う傾向にありますが、形態から味などわかるはずがありません。その結果、美味しいだろうと思って買って来たトマトの殆どが味気ない、トマトの味のしない代物になってしまいます。

オーガニックのトマトやその他の野菜は、野菜が本来持っている味がして、とても美味しいのですが、贅沢品のように値段が高いのが難点です。農薬や化学肥料を使わないオーガニック農法は、それだけ手間や時間がかかるので、スーパーで買う野菜よりも値段が高くなってしまうのは理解できます。でも本当にオーガニックが世間に広く受入れられるようになるには、もうすこし値段が下がる必要があると思います。

アメリカでは、トウモロコシと大豆の生産をする農家には政府からの助成金がでるので、アグリビジネスは大量のトウモロコシと大豆を生産します。その大量に生産された安いトウモロコシと大豆は、家畜の飼料、ハイフラクトースコーンシロップ、コーンスターチ、コーンオイル等になります。またそれが更に加工されて、ソーダやジュース、マーガリン、マヨネーズ、ドレッシング、アイスクリーム、お菓子類、ケチャップ、カップ麺など、殆どの安価な食品が出来上がります。牛肉でさえ原料はトウモロコシです。

そのトウモロコシに除草剤などがあらかじめ仕組んである、所謂遺伝子組み換え技術が使われているのは、広く知られたところですが、それを食べても除草剤は体内に入るわけではなく、健康にも支障がないのは科学的に証明されています。それでは何がマズいのかと言えば、安価に生産されたトウモロコシや大豆が貧困層をターゲットとした食べ物だと言う事です。

それなりに経済的に余裕がある家庭は、新鮮なオーガニック野菜や肉を買えますが、限られた少ない予算で5人家族を満足させようと思えば、安くてお腹がいっぱいになる、トウモロコシや大豆の加工品を買うハメになってしまうのが現在のアメリカの現状です。貧困層が多く住む地域には、新鮮な野菜や果物が買える八百屋やスーパーさえあまりありません。加工された食品は、塩分、油脂、硝酸塩、安定剤等を多く含み、それを食べ続ける事によって、高血圧や糖尿病を引き起こします。だから、アメリカでは貧困層に肥満が多いのです。

オーガニックとまでは行かなくても、トウモロコシと大豆への助成金を削り、普通の野菜や果物の生産にそれを回し野菜や果物の値段を下げるのが、アメリカにはびこる肥満と戦う一つのやり方ではないかと多くの人が言い始めています。



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2012年4月6日

アメリカの肉(鶏胸肉、ピンクスライム)

アメリカ人は一般的に鶏の胸肉をもも肉よりも好みます。脂肪分が少なくタンパク質が豊富であるという理由です。スーパーでも胸肉はもも肉の倍位の値段がします。日本では胸肉の人気があまりないせいか、もも肉の方が高く売られているのは、興味深いところです。

ある時にふと「アメリカの胸肉は、やたらと大きい」という事に気がつきました。個体差はありますが、日本で売っている胸肉のおよそ2~3倍ぐらいはあるでしょうか。それをあまり気にも留めず、得したぐらいに最初は思っていたのです。

そのうちにニュースや Food Inc.等のドキュメンタリー映画を見て、アメリカの鶏の胸肉が大きいのは偶然ではなく、より高く売れる胸肉を沢山作る為に、様々な方法で意図的に大きな胸を持つ鶏を育てているのだと知りました。鶏に運動制限を課して歩けない程に太らせたり、病気にならないようにあらかじめ抗生物質や精神安定剤をエサに混ぜたりと、全部は書きませんが、かなり劣悪な生育環境です。鶏が可哀想というよりも、その肉を食べて体に良いわけがないと思いました。

これが私がオーガニックを買う事になったきっかけです。ただ、オーガニックは高いのです。より効率的に生産された一般の肉や野菜と比べて、手間もかかるし生産量も少ないオーガニックの値段が高くなるのは理解できるのですが、いくら健康のためだとは言え、オーガニック食品だけを食べ続けるのは我が家では無理です。最近は、どの野菜や果物に残留農薬が多いか、どの野菜や果物は一般的な農法でも殆ど農薬を使わないで生産できるかを見て、買い分けています。

仕事のミーティングの際、ふとした事で肉の値段が話題に上った事があります。あるアメリカ人は「70年代頃までは、肉の値段がもっと高かったんだよね。」と言っていました。より多くの人により安いタンパク質を提供して、より効率的に農業をしようとした結果、肉の値段はかなり下げる事ができたけれど、その過程で巨大農業ビジネスが業界を殆ど独占する形になってしまったようです。

ピンクスライムというものが、最近アメリカで話題になりました。ピンクスライムとは、牛肉のスジや隙間の部分から作られた食品添加物で、脂肪分を取り去り、細菌を殺すためにアンモニア等で処理してあります。それだけでは市販されないものの、市販の牛挽肉には15%まで混入することが許されていて、ピンクスライムの有無を商品に明記する必用はありません。ABC ニュースの調査によると、一般のスーパーで売られている牛挽肉の70%にピンクスライムが何%か混入していたそうです。

これが、学校給食にも使われていたらしく、かなりの物議を醸し出しました。勿論、マクドナルドやバーガーキングでもピンクスライム入りの牛肉が使われていました。ところが、報道によって人々の関心が集まって来ると、バーガーチェーン店も学校も、ピンクスライムの使用を取りやめるという声明を出さざるを得なくなってきたようです。

栄養価は高く、安価で安全なタンパク源なので、動物やペットのエサに使うには最適でしょうが、人間の食べる物ではないような気がします。



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2012年2月12日

家族計画 その2

アメリカでは日本やその他の先進諸国と異なり、医療保険が国からではなく雇用者が医療保険会社から社員の為に保険をまとめて購入して支給しているために、様々な種類の医療保険が存在します。例えば、ある保険では医者にかかるときに一律$20かかるのに、別の保険では$30かかったりします。非雇用者の毎回の給与からは、医療保険の費用が差し引かれるようになっていますが、その額も保険の種類によって大きく異なります。

数日前に、希望する全ての女性が経口避妊薬を含む何らかの処方箋避妊方法を無料で入手できるようにするという計画を発表するやいなや、カトリック団体、共和党、プロライフ派などから大きな非難が上がりました。特にカトリック団体は、人為的な産児制限はどんな場合もで罪であるとする立場をとっています。教会が経営している学校やチャリティー等が避妊方法を被雇用者に提供するのは信条に反するというのは、理解でなくもありません。

そこでオバマ大統領は、カトリック団体の懸念を考慮して、避妊薬の費用を雇用者側でなく、保険会社に持たせるようにするという変更を発表しました。要するに、いずれにしろ避妊薬が必用な女性は、それを無料で入手できるようになるわけです。避妊薬(避妊具)は、いかなる宗教に属していようがアメリカに住む女性の99%が一生に一度は使った事があるそうです。保険で費用を支払う事ができようができまいが、教会が避妊する女は娼婦と同じだと言おうが、殆どの女性は避妊薬(避妊具)を密かに使っているのです。

それほど女性に必用不可欠なものならば、無料にすべきだというのが、オバマ政権の考え方です。望まない妊娠が悲劇に終わる例は数えきれず、それによるコストもかなり高額です。性交渉は、子どもを作る時にのみ行うべきであるというのが、キリスト教団体の考え方であり、日本でも同様な事を唱える人もいます。でも、子どもが欲しくないのに性交渉をする男性がいる限り、それを相手にする女性が必ずいるのです(世の中の全ての男性が同性愛者ではありませんよね)。

今回のオバマ政権の避妊薬に関する調整は、女性の経済的負担を軽くするはずです。それでも、医療保険を持たない女性は、引き続き避妊薬を実費で支払わなければなりません。



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2012年2月10日

家族計画

日本とアメリカを含めた諸外国の大きな違いのひとつに、宗教が社会全体や政治に及ぼす影響の大きさがあります。日本には神道があり、儒教道徳があり、アニミズムもありますが、どれも政治に影響を及ぼすほどの強大な組織力は持ち合わせていません。それに対して、一神教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)の信奉者が多い国々では、宗教は選挙を左右する政治的な力になり得ます。日本での唯一の組織的な力を持つ宗教団体としての例外は創価学会ですが、それでもその影響力は諸外国での一神教の影響力に比べるとはるかに微弱です。

キリスト教とイスラム教は、ユダヤ教から派生している為に、それぞれの宗教では崇拝の仕方こそ異なるものの、同一単一の神を崇拝しています。3つの宗教は、歴史的に敵対しあったりしているので、全く別のもののように見えますが、その内容を見ると根本的には多くの共通点があるのです。

その共通点の一つが家族計画の否定、つまり避妊と中絶の禁止です。日本で女子高校生が妊娠してしまった場合、殆どが中絶の選択をとりますが、アメリカでは出産の選択がかなり多いのです。未婚で母になることが受入れられやすい、養子縁組の制度が整っているという事もありますが、それは宗教的理由から中絶を忌避する環境が背景にあるからだと思います。

前副大統領候補のサラ・ペイリンは、妊娠中から胎児にダウン症があると承知の上であえて出産したし、自分の高校生の娘が妊娠してしまった時にも中絶せずに出産させました。そのような生命を重んじる姿勢は、キリスト教保守派の支持を受けました。

それでは、例えば欧米でキリスト教を信仰している人達は、妊娠や出産をすべて自然に任せているのかといえば、事実はそれとは大きく異なります。現実的に見て、女性が20代で結婚し、何の避妊方法もとらずに自然に任せれば、8人の子どもができてしまうことも珍しくないと思います。日本でも戦前はそれが普通でした。アメリカでも、アーミッシュやユダヤ教のオーソドックス派に属していて、閉ざされた社会で生活している限られた人々は、今でも子沢山です。

ところが、一般家庭で子どもが5人いるというのは、ごくごく稀です。大抵の家庭では、二人。裕福な家庭や南米系の家庭で3人ぐらいが平均だろうと思います。つまり、どのような宗教に属していても、例え宗教が家族計画を禁止していても、アメリカの女性の殆どは密かになんらかの避妊をしているのです。

ここ数日、人工妊娠中絶や避妊の問題が政治的問題としてニュースで扱われています。今年の11月に次の大統領選を控えている為に、共和党も民主党も様々な方法で得票数を稼ぐ事に必死になっています。共和党は、中絶手術の全面廃止を唱えて、キリスト教関係の得票数を伸ばそうとしています。民主党は、全ての希望する女性が無料で経口避妊薬を得られるようにして、女性票を伸ばそうとしています。



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2012年2月5日

ブランドイメージの惨事

先週の初め、コーメンファンデーションという、アメリカを代表する乳ガン撲滅を目指す非営利団体がプランドペアレントフッドという家族計画を推進する非営利団体への資金援助を打ち切る決定をしたというニュースが流れました。

プランドペアレントフッドは、全米各地にクリニックを持っており、主にコンドームや経口避妊薬を処方している他にも、性病の予防と治療、子宮頸癌の検査、乳ガンの検診、人工妊娠中絶も行ったりするようです。プランドペアレントフッドのクリニックは基本的に誰でも受け付けるので、実質的に医療保険を持てない貧しい女性の婦人科的な役割をしています。

コーメンファンデーションは、ピンクのリボンを考案した団体です。ピンクのリボンは、今では乳がん撲滅のシンボル的な存在になり、乳がんに関する様々なイベントでは必ずピンクのリボンが使われています。

コーメン側は、資金打ち切りの理由を終始一貫せずに次々に変えていますが、要するに人工妊娠中絶手術を行う団体には援助をしたくないという事のようです。コーメンの対応を見ると、プランドペアレントフッドへの資金援助停止がニュースになるとは思ってもいなかったようですが、フェイスブックやツイッターを通して沢山の苦情や批判が殺到し、ここ数日のトップニュースにまでなってしまいました。

フェイスブックやツイッターの力がニュースでは報じられていますが、それに加えて自分がいつ医療保険を持たない状況に陥りかねないと恐れているアメリカ人の姿もあると思いました。人工妊娠中絶のどうのこうのという政治的な事よりも、実際に社会の低辺にいる女性が婦人科の検診を受けられるかどうかの方がずっと重要であると多くの人は感じたのでしょう。

結果的には、コーメンの資金援助停止に危機感を感じた人々から沢山の有志の寄附がプランドペアレントフッドにインターネットを通じて寄せられ、その額は瞬く間にコーメンからの資金額以上になったようです。一方コーメンは、長い間かかって築き上げて来たブランドイメージを大きく傷つけることになりました。金曜日になって、あまりのダメージの大きさに気づいたコーメンが決定を取り消し、今まで通り資金援助をプランドペアレントフッドに行うという発表をしたのですが、一度失われた信頼を取り戻すのにはかなり難しいように思えます。



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2011年11月24日

最近の食べ物ログ

Chicken Tikka Masala and Mooli Lachha
タンドーリチキンを作るつもりで、ヨーグルトのタレに前日から鶏肉を漬けておいたのですが、いきなり夫が「夕方にミーティングがある」と言い出し、二晩も鶏肉をタレに漬けっぱなしにしておくと酸っぱくなるかなと思い、焼いてしまいました。でも、次の日にただ暖めて食べるのもちょっと寂しいと思ったので、チキン・ティカ・マサラにしました。その上のは、塩をふって5分位してから水を絞った大根の千切り、水切りしたトマトの角切りカンヅメ(新鮮な完熟トマトがあれば更に良し)に細かく切った生姜と唐辛子少々、ライムジュースを混ぜた簡単なサラダです。緑色に見えるのは、香菜です。日本の千切り器は大根も人参も綺麗に素早く千切りに出来るのでとても重宝しています。




インド風の料理は、ネットで見つけたレシピを見ないと作れませんが、左の写真のようなサラダは冷蔵庫にある物を組み合わせて適当に作ります。この前のブログに載せたサラダと同様の素材ですが、これには、細かく切った人参、スライスした蕪、水菜、フェタチーズ、それにキノアという穀物が入ってます。小さい粒のように見えるのがキノアで、ウィキによるとアンデス地方原産だそうですが、日本でも手に入るようですね。知りませんでした。

キノアは、水やスープストックで煮ると、15分ぐらいで出来上がります。1カップのキノアを煮ると、3〜5倍ぐらいに増えるので、一回では使い切れません。残りは冷蔵庫に入れて保存しておきます。次にサラダを作る時に入れても良いし、上の写真のように、人参、葉もの、蕪などを細かく切ったものとキノアを油とニンニクで炒めて塩をふるだけで、結構美味しいピラフのようなものが出来上がります。根菜の使い道にも適しているし、サラダと異なり暖かいので、冬場の軽食に丁度良いと思います。ただ、本当に軽いので、2〜3時間でお腹が空いて来ます。

左の写真は、モロッコ風のレンズ豆とひよこ豆のシチューみたいなものです。レシピにターメリック13ティースプーン、シナモン13ティースプーンと書いてあったので、さすがに怖じ気づきました。何かの間違いかもしれないと思って、最初は半量のスパイスしか入れなかったのですが、やはりそれではパンチが足りないようで、結局は10ティースプーンぐらいは入れたと思います。

夫と息子が文句を言うかもしれないと思い、おそるおそる食卓に載せたのですが、ふたりとも美味しいと言って食べてくれました。でも、大量のスパイスを投入した事は、秘密にしてあります。

これは、本来はベジタリアンレシピなのですが、写真では前日の余り物のローストチキンを乗っけてあります。

右の写真は、黒いラディッシュです。ラディッシュというよりも、丁度蕪の外側が真っ黒に焦げたように見えます。CSAで配布になったものなのですが、ネットで調べたら、咳を鎮静する効果があるという事で、試してみました。真ん中をくり抜いて、そこにハチミツを垂らしてしばらく置いておくと、野菜の汁が出て来てハチミツと混ざりあいます。それを飲むと咳を抑える効果があるのだそうです。丁度風邪をひいている息子に試したら、一口舐めただけで嫌だと言って飲んでくれませんでした。



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2011年11月18日

CSAの配布



私は、元々肉が好きなタイプでした。野菜は、生でも煮ても炒めても蒸してもあまり美味しいとは思わないけれど、お務めのように食べていました。だからと言って、お菓子やジャンクフードが好きだったわけではなく、どちらかと言えば食事がすきなのです。

今年の春から近所のCSA (Community Supported Agriculture の略)に加入しました。日本では提携というのだとウィキに書いてありましたが、コープとは全く異なります。近郊にある農場と季節ごとの契約を結び料金を先払いするので、農場とすれば野菜を育てる前から引き取り人が決まっているので、安定した農場経営が可能になります。消費者の立場から見れば、野菜の種類は選べませんが、新鮮な旬の野菜が毎週手に入る事になります。天候が良く豊作ならば、沢山のゴージャスな野菜が配布されますが、悪天候が続けば、野菜の量や質は落ちてしまうというリスクはあります。CSAが必ずしも有機農法を行っている農場と契約しているわけではないと思いますが、CSA契約を行っている農場は有機農法を行っている所が多いようです。

何故CSAに興味を持ったのかと言えば、Supersize Me というドキュメンタリーの映画を見た事がきっかけです。私の大好きな Mark Bitmann というニューヨークタイムスの食品評論家もCSAに関して度々紙面に書いています。どのような内容に危機を感じたかに関しては、あえてここでは書かないので、興味のある方は調べてみて下さい。

近所でCSAはないかと探してみたら、私の住むアパートのはす向かいの教会で集荷と配布を行っている事が分かったので、最初は夫に内緒で加入しました。ここ数年、私の家庭は経済的に厳しいので、22週間の野菜に350ドルを支払う事に対してかなりの抵抗があり、言えば夫は絶対に反対すると思ったからです。計算すると、一日約2ドルを野菜に費やす事になります。オーガニックなので安いと言えば安いのですが、普通に生活していて一週間に14ドルも野菜を買う人は少ないと思います。残念ながら、最低限の生活をしている家庭では、野菜は贅沢品の部類に入ってしまうのです。

興味半分、半信半疑で始めたCSAですが、配布された野菜は、新鮮だからかそれともオーガニックだからか、とてもおいしく、夫も私も完全に癖になりました。野菜には本来味があって美味しいものなのだと分かると、食生活も自然と野菜中心になって来ました。気がついてみると、野菜は満腹になるまで食べても、肉類を食べたときのような胃もたれ感がないのです。

誠に素晴らしいCSAで、多くの人が野菜本来の美味しさを知れば、ジャンクフードや過剰に加工された食品の消費も少なくなり、生活病や成人病も減ると思うのですが、大きな問題があります。他の国ではどうなのか分かりませんが、少なくともアメリカでは、健康的な食生活を送るためには、少なからずお金がかかるのです。どういうわけか、過度に加工された、いかにも体に悪い食品のほうが、そのままの野菜や肉類を買うよりも安いのです。

CSAに加入している人々は、高学歴で30代までの若くて自由業っぽい人が殆どです。ある程度金銭的な余裕があり、独身で健康に気を遣っているためか、太っている人は皆無、ベジタリアンの比率も多いと思います。でも、本当の意味で sustainability という事を考え、地域での食品の自給率を上げ、糖尿病などの生活病を少なくする事を目標とするならば、新鮮な野菜やオーガニックの食品は収入の低い人々ににこそ容易に手が届くようでなければならないはずです。

幸い多くのCSAは、近郊の農場から野菜等を買う事によって、周辺の環境を自分達で変えて行こうというモラルに基づいて活動しているので、より多くの人びとに野菜や肉等を購入してもらう為に、低所得者の枠がある所が多いようです。NYCHAのハウジング・プロジェクトがある周辺のCSAでは、フードスタンプから毎月直接費用を引き下ろせるシステムもできているようです。

以外と遠いようで近いCSA。今はインターネットという便利なものがあるので、こういう類のものも簡単に見つける事ができるようになりました。そして、さっきメールで連絡が来たのですが、今年の冬から来年の春にかけてもCSAの配布を受ける事になりました。何が来るのか今から楽しみにしています。



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2011年10月16日

眼鏡

日本で100円ショップに行った時に、+1の老眼鏡をかけてみたら、とてもよく見えることに驚きました。普通にシンプルな黒のプラスチックフレームの眼鏡です。アメリカでも老眼鏡は安くドラッグストアーで手に入りますが、それでも5ドル位だと思うので、100円というのには驚きました。ほかの100円ショップの品物もそうなのですが、どうやったら100円で物を作って売れるのか、不思議です。友人からも「老眼の度はどんどん進むから、安いのをみつけたなら、全種類買い揃えて置いたら?」と言われた程です。

普段運転をしている時に、道路表示が見えにくくなっていたり、目の焦点をあわせるのに時間がかかる事には少し前から気がついていました。秋になって、ようやく眼科に行って診てもらい、45才で初めて眼鏡を作る事になりました。

以前から、眼鏡をかけるとお化粧をしなくてもお茶を濁せるような気がして、眼鏡はすこし憧れの存在だったのですが、晴れて眼鏡を使うようになると、その煩わしさも初めて理解しました。保険をつかって、最初に眼科で作った眼鏡は遠近両用でした。下が老眼になっているので、階段の上り下りの時に足元を見ると澱んでいて、かなり怖いのです。そのうちに踏み外しそうな気がするので、階段では眼鏡を外す事にしました。フレーム自体も最初は気がつかなかったのですが、少しキツいような気がします。なんだか頭が痛くなったのも、ぴったりと合っていないフレームのせいだったのかもしれません。

以前グルーポンで$200までの眼鏡を$50で作れるというのを買ってあったので、もう一つ眼鏡を作ることにしました。今度は老眼抜きです。フレームも初めに選んだ時よりも、選び方が少し分かって来たので、一日中でもずっと使い続けられるようなものを買う事ができました。

今まで眼鏡をかける習慣がなかったので、なにかが顔の上に乗っかっているというのは、なかなか慣れにくいものです。それでも一度眼鏡をかけて、今までピントが合ってなかったものがはっきりと見えるようになると、いかに今まで見えていなかったかが良く分かり、眼鏡なしでは気持ちが悪いのです。



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2011年10月13日

Netti Pot 評論家


日本でいう鼻うがいの事なんですが、風邪をひいて鼻水がズルズル出ている時にこれをやると本当にスッキリします。風邪をひいていなくても鼻炎のある人は、毎日やっているかもしれません。

日本では普通にコップを使って片方の鼻から水を吸い上げると友人に聞きました。慣れてしまえばそれで良いと思いますが、アメリカには(インドにも?)ネティポットという鼻うがい専用の器具が存在します。日本円にすると1000円位のもので、急須のような片口のような形をしています。素材は陶器、プラスチック、金属など、様々です。形にもかなりのバリエーションがあります。不器用なアメリカ人ができるだけ簡単に鼻うがいをする為に売っているのだろうと推測しますが、これがかなり便利なのです。アメリカだと健康ショップやヘルスフードショップ、場所によってはドラッグストアーでも手に入ります。

きっかけは、丁度去年の今頃、競歩を始めたばかりの頃に風邪をひいてしまい、どうしてもこじらせる前に早く治したかったので、あれこれ調べたのが始まりでした。ジョギングをしている場合も同じだと思いますが、寝込むほど体調は悪くなくても、鼻は結構長い間グズグズしているもので、歩いている間に鼻水が出て来るととても困るのです。薬を飲んでしまえば…と言われるかも知れませんが、私は血圧が高い為に鼻水を止める薬が飲めないのです。

最初は本当におっかなびっくりでしたが、どうしても歩きたかったので意を決してやってみることにしました。1カップのぬるま湯と1/4ティースプーンの粗塩を溶かして作った食塩水をネティポットに入れて、口で呼吸をしながら顔を傾けて、片方の鼻へ注ぎ口を突っ込んでポットを傾けると、もう一方の鼻の穴から食塩水が出て来す。本当に全然ツンとした嫌な感じも痛ももありませんでした。鼻をかんだ後は、スッキリとして爽快です。

私がネティポットを使っているのを見た息子は、自分もやりたいと言い出しました。冬場になると、ひっきりなしに学校から風邪の菌を持って帰って来るので、息子にも役立つはずです。でもやはり、これは歯ブラシと同じような感覚のもので、いくら家族といえども同じ物を使い回しするのは衛生的によろしくないと思い、別のものを購入し、その後鼻炎持ちの夫にも買う事になりました。ネティポットを最初はバカにしていた夫ですが、いまでは毎日使っています。

私のネティポットは陶器製で、上の写真の男性が使っている物と同じです。夫のは女性が使っているのと同じ物、息子のは子供が使用しているのと同じ物です。値段に大した差はありませんが、強いて言えば、息子に買った柔らかいボトルのような形状をしたものが一番値が張りました。多分、一番使いやすいからだと思います。

日本でも、ネットで売っていますが、要は注ぎ口で水を注入する方の鼻の穴をキッチリと塞いで頭を傾けるか、柔らかい洗剤のボトルのようなもので水を押し出してやれば、自分で塩水を吸い上げなくとも簡単に水が鼻腔の中に入って行くということです。つまり、特別な器具を買わなくとも、使わない急須や洗剤のボトルでも用は足せそうです。



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2011年10月4日

塩分

朝食はたいていアメリカ風で、オートミール、コールドシリアル(コーンフレークのような物)、卵とベーコン、若しくは前もって作って冷凍しておいたフレンチトーストと相場が決まっています。今朝は冷凍しておいたご飯もあったので、久しぶりに日本で買って来た塩昆布とシャケのふりかけで朝ご飯を食べました。

日本食はいつ食べても美味しくて大変満足するのですが、今朝は食べた後に舌がピリピリする感覚を憶えました。日本でお弁当やお惣菜を買って食べたときも、この舌のピリピリ感が残りました。辛みではなくて過剰な塩分です。

アメリカでは、塩は使うものの醤油や味噌の味付けが少ない為に、普通に調理しても日本食を食べるよりは自然と塩分が少なめの食生活になるようです。だんだん舌が慣れて来たのか、久々に帰省すると日本の食生活の塩辛さに驚きます。

父がまだ生きていた頃、ふとしたきっかけで塩分の話になりました。
「最近、血圧を下げる為に塩分の少ない食生活にしてるんだ。パパも塩分減らした方がいいんじゃないの?」
「塩分が少ない食事をしていると、疲れないか?」
私は言葉に詰まりました。塩分を採ると疲れにくくなるというのは事実です。でも塩分が血圧を高くしているというのも、父は十分承知していたはずです。疲れない為にずっと塩分を過剰に取り続け、朝から晩まで休みなく働いて、挙げ句の果てには早死にしてしまいました。

降圧剤を飲んでいれば、塩分を過剰に取り続けても平気だと思っていたのでしょうか。もう少し、私がしつこく食生活を改善するように言ったら、父はもっと長生きしたのでしょうか。様々な考えが頭の中を巡ります。生活の質って何なんでしょうね。



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