2012年6月19日

アメリカ政治の二極分解

昨日、ギリシャの議会選挙が行われ、EUの緊縮財政と経済救済のプランの受け入れを表明している保守派が勝利したというニュースがありました。私はあまりヨーロッパに詳しくはないのですが、フランスや北欧を初めとする西ヨーロッパ諸国は、国家が危機に見舞われると左に傾く傾向があるように見えます。ヨーロッパの中でもドイツは右で、日本も完璧に右。アメリカは真っ二つに別れます。

右に傾く傾向は、権威主義を重んじる国に多いようです。イタリアは現在どういう傾向にあるのか分かりませんが、第二次大戦前にファシズムに走った国が権威主義を重んじ、右傾化する傾向があるというのは興味深いと思いました。

アメリカも、第二次大戦後、何度となく戦争を繰り返している国です。その度に、戦争に反対する勢力も出て来て、日本の左派や反戦運動とは比べ物にならないくらい組織的に活動もしています。それでも、近年のアメリカの保守化には、目を見張るものがあります。

クリントン大統領が就任するまでは、共和党が右よりで民主党が左よりであると言って差し支えなかったのですが、その頃から民主党は急速に右傾化して行ったように思います。勿論、共和党はさらに右傾化し、今では歯止めが効かないくらいです。それでも、共和党は民主党を左寄り、国賊の政策であると痛烈に批判し続けています。

最近の共和党の脅し文句は「このままで行くと、アメリカはヨーロッパの国々のような福祉国家になってしまう。それでも良いのか!」というような事です。アメリカ人の中には、福祉国家が恐ろしい将来だと思える人が少なくないのでしょう。医療保険を全ての国民に支給するという事にも猛反対する人が多く「それでは、医療保険を持たない自由が侵害されてしまうから、憲法違反である。」として、その件は連邦最高裁判所で審議中です。

ただ、右より左よりと言っても、その政策の内容は各国によって、大きく異なります。いくら日本が右派政権の国だからと言って、アメリカも右派政権の方が日本に都合がいいとは限りません。何事にも内状を知る事は大切です。



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