アメリカのアグリビジネスは、今世間で叩かれている儲け至上主義の企業と全く同じ原理で経営されており、日本人が考える「農業」とは大きくかけ離れた産業です。より効率的に、より安く、より大量に、規格品を生産する事に重点が置かれすぎている為に、味や栄養分が犠牲になってしまいました。
スーパーで見るトマトは形も色も綺麗だけれど、子供の頃に食べた臭いのキツい癖のあるトマトとは全く別物です。病気に強くてより短期間で収穫でき、また出荷中にトマトが潰れたり傷ついたりしないように身が堅めのハイブリッド種が市場には出回っています。消費者は見た目がトマトらしいトマトを買う傾向にありますが、形態から味などわかるはずがありません。その結果、美味しいだろうと思って買って来たトマトの殆どが味気ない、トマトの味のしない代物になってしまいます。
オーガニックのトマトやその他の野菜は、野菜が本来持っている味がして、とても美味しいのですが、贅沢品のように値段が高いのが難点です。農薬や化学肥料を使わないオーガニック農法は、それだけ手間や時間がかかるので、スーパーで買う野菜よりも値段が高くなってしまうのは理解できます。でも本当にオーガニックが世間に広く受入れられるようになるには、もうすこし値段が下がる必要があると思います。
アメリカでは、トウモロコシと大豆の生産をする農家には政府からの助成金がでるので、アグリビジネスは大量のトウモロコシと大豆を生産します。その大量に生産された安いトウモロコシと大豆は、家畜の飼料、ハイフラクトースコーンシロップ、コーンスターチ、コーンオイル等になります。またそれが更に加工されて、ソーダやジュース、マーガリン、マヨネーズ、ドレッシング、アイスクリーム、お菓子類、ケチャップ、カップ麺など、殆どの安価な食品が出来上がります。牛肉でさえ原料はトウモロコシです。
そのトウモロコシに除草剤などがあらかじめ仕組んである、所謂遺伝子組み換え技術が使われているのは、広く知られたところですが、それを食べても除草剤は体内に入るわけではなく、健康にも支障がないのは科学的に証明されています。それでは何がマズいのかと言えば、安価に生産されたトウモロコシや大豆が貧困層をターゲットとした食べ物だと言う事です。
そのトウモロコシに除草剤などがあらかじめ仕組んである、所謂遺伝子組み換え技術が使われているのは、広く知られたところですが、それを食べても除草剤は体内に入るわけではなく、健康にも支障がないのは科学的に証明されています。それでは何がマズいのかと言えば、安価に生産されたトウモロコシや大豆が貧困層をターゲットとした食べ物だと言う事です。
それなりに経済的に余裕がある家庭は、新鮮なオーガニック野菜や肉を買えますが、限られた少ない予算で5人家族を満足させようと思えば、安くてお腹がいっぱいになる、トウモロコシや大豆の加工品を買うハメになってしまうのが現在のアメリカの現状です。貧困層が多く住む地域には、新鮮な野菜や果物が買える八百屋やスーパーさえあまりありません。加工された食品は、塩分、油脂、硝酸塩、安定剤等を多く含み、それを食べ続ける事によって、高血圧や糖尿病を引き起こします。だから、アメリカでは貧困層に肥満が多いのです。
オーガニックとまでは行かなくても、トウモロコシと大豆への助成金を削り、普通の野菜や果物の生産にそれを回し野菜や果物の値段を下げるのが、アメリカにはびこる肥満と戦う一つのやり方ではないかと多くの人が言い始めています。
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