2012年9月30日

日本の家庭料理を紹介

最近ブログの更新が滞っています。新しいプロジェクトを立ち上げているのでそちらに気を取られているからです。実は、日本の家庭料理をアメリカ人に紹介するサイトを作っています。

ニューヨークなどの都市部に住むアメリカ人が日本料理に持つ興味はかなり高く、今まで何度か料理の仕方を聞かれた事があります。いきなり「寿司を作りたいんだけど、どうしたら良いか教えて欲しい」と言われたって、簡単に説明できるはずがありません。

まず、誰も家でにぎり寿司なんて作らないということを説明してから、ちらし寿司ならば「寿司太郎」とかを買ってくれば簡単に作れるだろうからそれをすすめようと思っても、炊飯器も日本のお米も持ってないだろうし… 日本人ならば誰でも知っているような基本の基本から説明しないと理解してもらえないのです。

先日配布された野菜
先日、アメリカのアマゾンが日本の食材をかなり扱っていて人気も結構高いというのを知って、アマゾンで食材や道具の購入が可能ならば、アメリカで一般のアメリカ人が日本の家庭料理を作る敷居はかなり低くなったはずだと思いました。私が所属しているCSAでも配布される野菜に、ししとうや枝豆、蕪などの日本の野菜が混じっています。

おそらく、今でもアメリカの沿岸部以外の地域では、相変わらずの食生活をしているのでしょうが、ニューヨークではベジタリアンの数も増えているし、日本食をたまにレストランに行って食べるだけでなく、家庭でも食べたいと思う人は増えているのだろうと思います。

手の込んだ料理ではなく、日本の主婦が毎日作るような普通の料理、しかもアメリカで手に入る素材で、なるべく失敗なく簡単に出来るレシピを素材の説明や道具の説明も合わせてやって行こうと思います。

来週には発表できそうなので、完成したらお知らせします。



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2012年9月28日

選挙の投票率

日本にいて日本のメディアからの情報を聞いていると、日本の選挙の投票率は他国と比べてかなり低いのだろうと思います。そして、アメリカにいてアメリカのメディアからの情報を聞いていると、アメリカの投票率はとても高いのだろうと思います。

過去のデータを見ると、1945~98の間の平均投票率は、日本が69%でアメリカが48.3%と日本の方が20%強高いのです。大統領選挙であんなに盛り上がるアメリカの投票率が低いのは、選挙人登録制度をアメリカが設けている事に由来します。

アメリカの場合、日本のように国民ならば誰でも投票権が自動的に与えられる訳ではなく、投票権を得る資格があるのです。私はアメリカ国民ではないので、投票権を得る資格はありませんが、今まで何度か投票権を取得しましょうというハガキが送られて来ました。アメリカ国民でも投票権を持たない人が多数存在するからです。今まで知らなかったのですが、ウィキによると日本のように住民票のある国では概して投票権の必要がないのだそうです。

アメリカの各候補者にとって、有権者に投票権を取らせる事がとても重要なステップとなります。特に、アメリカの法律や慣習に馴染みの薄い新移民は、投票権がないと投票できない事を知らない場合が多いので、私の所にも政府から広報ハガキが送られて来たのだろうと思います。

また、投票権を持っていたとしても、何を投票所に持って行かなければならないのかが州によって異なります。投票カードのみで投票できる州、それに加えて身分証明が必要な州、またどの身分証明が必要なのかもまちまちです。これが今大きな混乱となっていて、裁判がいくつか起っています。各州が発行する運転免許証は、何処の州でも身分証明証として広く認知されていますが、それを持たない人達も少なくありません。

最近の大統領選挙では、せっかく投票所に行っても、必要な身分証明を所持していなかったとして投票出来なかった人もマイノリティーを中心にいたようで、ニュースでも報道されていました。接戦の選挙では、どれだけ投票所の身分証明を厳しくするかも結果に大きく作用するのです。



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2012年9月24日

オバマ政権の二つの地雷

アメリカの大統領選挙まであと数週間です。景気回復はまだまだ遠いものの、その兆しが見えて来たと感じる人は今までになく多いようで、それがオバマ大統領の支持率をささえてもいます。あと数週間の間不測の事態が起らない事を選挙陣営は祈っている事だろうと思います。

その間、オバマ政権には絶対に踏みたくない二つの地雷があります。イランとイスラエルの問題、そして日本と中国の問題です。どちらの問題も一方が手を出せば、地域紛争が膨れ上がる懸念があります。この二つの地域はアメリカにとって軍事的にも経済的にも重要なので、アメリカは事態を悪化させないように必死です。

どのような理由があっても、これ以上アメリカが他国の紛争に軍事介入することは、国民の猛反対を食らいます。アメリカ本土こそ戦争に巻き込まれていませんが、長年の戦争のおかげて財政赤字は膨らみ、国民は憔悴しています。それがリビアへの関与も最小限にとどめ、シリアへの出兵もない大きな理由の一つです。

アメリカには徴兵制度がありません。これ以上の容易な戦争を抑止するために、アメリカにも徴兵制度を導入すべきだとチャールズ・ランゲル下院議員は以前から繰り返し言っています。自分の子供が戦争に取られると思えば、戦争を始める前にもっとよく考えるだろうという意見です。

徴兵制度が今のアメリカにないのは、偶然ではありません。ブッシュ前大統領がイラク戦争を始める前に「この戦争はボランティアでやることが重要だ」と言っていました。兵士の数が十分ではないと最初から分かっていたのに、徴兵制度はあえて設けなかったのです。徴兵制度を設ければ、ベトナム戦争の時のような反戦運動が起る事は必至だと予測したからです。

9/11直後は沢山出た志願兵も、今では殆どないようです。一度志願すれば、人手が足りない為に3度も4度も戦場に送られてしまいます。いくら国の為とはいえ、それで身体的精神的な傷を負ったり、命を失ったりするのは割に合わないと思うのは当然です。戦闘で死亡した場合、国から支払われるのは100,000ドル(約800万円弱)なのだそうです。

イランとイスラエルの問題の方が、日本と中国の問題よりも根が深く狂気を含んでいるように思います。それでもどうにかしてアメリカは今の所イスラエルを制止しています。おそらく尖閣諸島の問題もほとぼりが冷めるのを願って日中の両国を制止し続けるのだろうと思います。

それでもアメリカが全てをコントロールできる訳ではないので、緊張した地域にいる一人の人間が誤って引き金を引いてしまえば、事態は収拾がつかなくなってしまう可能性があります。実際に歴史上の多くの戦争は、そうやって始まっています。イランもイスラエルも日本も中国も賢くあって欲しいと願っています。



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2012年9月22日

実は働いているアメリカ人

先日、密かに撮影されたロムニー候補のビデオが浮上して、「47%のアメリカ人は、働かずに政府にたかっている…」というような発言をしていた為に問題になっています。

でも、これはロムニー候補のみが思っている事ではなく、実は日本人もアメリカ人は働かないと思っています。私もアメリカに来たばかりの頃、スローモーションで動くマクドナルドの店員やお喋りばかりしている社員を見ては、一体この国はどうなっているんだろうと思っていました。

ところが、先日偶然にもファイナンシャル・タイムスが掲載した日本、ヨーロッパ、アメリカを比較するデータを見つけて、かなり驚きました。表面上のアメリカ人の労働時間は、日本人よりも長いのです。勿論、数値になって表れないサービス残業を入れたら、日本人の労働時間の方が遥かに長いに決まっています。それでも他の国に比べてアメリカ人の労働時間は長く、しかも効率がいいのです。

いつの間にこんな変化が起ったのかと考えてみるといくつか思い当たるフシがあります。アメリカの会社は代表が替わったり、他の会社と統合されたりすると、社員をレイオフする癖があります。多くのアメリカ人は、一生のうちに一度や二度のレイオフにあっているはずです。レイオフを繰り返す事によって、企業からみれば、賃金の上昇を防ぐ効果もあるのでしょう。

レイオフされてしまうのは、その人に能力が欠けているからで、本当に優れた人材のみがずっと同じ会社にいられると言う人もいます。でも幾つかのレイオフを見て思ったのは、レイオフは会社の都合で行われているもので、一つの部署がまるごと潰されてしまう事もあり、有能な人でも切られる時には切られてしまいます。

新しい指導者がいままで一緒に働き慣れた新しいチームを引き連れて来る事もあります。そうすると一つの部署の顔ぶれも全く変わってしまいます。

結局、レイオフされずに会社に残った人は、今までとは異なる社風の中でレイオフされた人の分まで働く事になります。レイオフされた人が、そのままの技術や知識で仕事を見つけられればそれに超した事はありませんが、今の経済状況ではそれは稀です。大抵の場合、新しい資格を取ったり技術を身につけないと次の仕事に就くのは難しいのです。

それでも次の仕事が見つかれば良い方で、多くの能力のある人が失業しているのが今のアメリカです。実質の賃金が5年前よりも低くなっている人は少なくなく、それを埋め合わせするために、二つ仕事を持ったり一家全員が働いたりというケースもあります。

働いていても収入が低ければ、生活して行けなくなるので、所得税の課税対象にはなりませんが、殆どの人は日本の年金にあたるソーシャル・セキュリティー税を支払っており、全く税金を払っていない人は殆どいません。

また、税金を支払っていないとされる47%の多くは、高齢の年金生活者という事実もあります。ロムニー候補者の発言は、いくら裕福な支持者を前にしていたとしても、あまりにも無神経だと党内からも批判が出ています。

もっと詳しい日本、ヨーロッパ、アメリカの労働生産性と年齢分布を比較したデータは、ファイナンシャルタイムスのウェブサイトで見る事ができます。とても興味深い内容です。



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2012年9月19日

アメリカの中国系メディア

アメリカには沢山の中国系移民がいます。私達日本人から見て、中国人か韓国人か日本人かというのは何となく分かる事が多いのですが、中国語が出来ない限り中国人を広東人、台湾人、香港人などに区別する事は不可能だろうと思います。また、アメリカで産まれた中国人と移民してきた中国人にも大きな差があります。

中国人移民同士でも出身が違うと言葉も違うので折り合いが悪いというのはたまに聞きます。例えばニューヨークでもフラッシングは台湾系が多く、チャイナタウンは本土系が多いなど、それぞれのチャイナタウンで中国人の構成も異なるようです。

特に、台湾人の中国共産党嫌いはかなり強いようです。歴史的に見れば、蒋介石が毛沢東に破れて台湾へ行ったのだから、元は同じ中国人でも中国共産党に敵対意識が強いのは当然なのでしょう。

本土からの中国人も、将来の中国の政情不安や経済不安を懸念して、財産のある人はそれを海外に移しているようです(中国人は昔から財産を海外に隠したり、子供を海外に出す傾向が強いようです。)。つまり、中国共産党の監視の目は怖いけれど、本土の中国人達も国家の行く末に大きな不安を感じているのです。

今回の尖閣諸島問題に関する中国各地のデモは、中国共産党の上層部の権力闘争に利用されているようで、デモを先導している人達も地元民ではなく公安警察だったり共産党がわざわざ駆り出してきた人びとのようです。普段、集会等を一切禁じられている一般の中国人は、デモを見てお祭り気分になって参加したり、それに乗っかってちゃっかりと反共産党のデモもしているようです。

こういう情報は、在米の中国系メディアから見る事ができます。日本語訳もあり、中国の内政なども分析しているので、何故尖閣諸島問題がエスカレートしているのかなどその裏事情も分かってなかなか興味深いです。

新唐人日本語サイト
新唐人英語サイト
大紀元日本語サイト
大紀元英語サイト (The Epoch Times)
ウィキによる大紀元の記述



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2012年9月13日

気になる中国

日本では尖閣諸島の問題もあり、中国との緊張感が高まっていますが、そのニュースにはアメリカも大いに興味を持っています。薄 熙来失脚のニュースほどセンセーショナルな扱いはされていませんが、ワシントンポストやニューヨークタイムスも、中国に関する記事は殆ど毎日掲載しています。

アメリカは中国から目が離せないようです。中国はいまや世界中の製品を生産している工場で、多くの企業から多大な投資が流れ込んでいるにも関わらず、政治の透明性は依然として低いままです。しかも最近の中国共産党は、幹部交代を控えているせいか、以前よりも不安定にも見えます。

中国の日本に対する敵対心の裏には、国内の状況に不満を持ち、将来の生活に不安を感じている国民の行き場のない苛立ちがあるようだとアメリカの新聞は伝えています。どうにかして国民の不満を抑えようと医療保険制度や年金制度なども急速に導入されているようです。尖閣諸島に国民の注意を向けさせるのも、国内の状況から目をそらさせるためです。

アメリカは、国家レベルでも企業レベルでも中国を研究しています。中国を理解し、アメリカの利益を失う事なく、成長する中国とともに繁栄していこうとしています。アメリカはかつて、同様の態度で日本を観察し研究したに違いありません。

アメリカの国力が落ちたというのは紛れもない事実です。アメリカ人でもそれを十分認識している人は、一度失った産業(主に製造業)がアメリカには戻って来ないというのを理解しています。その上で一体どうしたら雇用が産まれるか、どのような教育が雇用を産み出す為に必要なのかを摸索しています。アメリカにとって中国は、その鍵なのだろうと思います。



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2012年9月11日

アメリカの義務教育

9月に入り、アメリカ中の学校が新学期を迎えました。アメリカで受けられる義務教育は、住む地域と親の経済状況、子供の学力によって大きく変わってきます。

例えば、日本には教科書検定制度があり、それに沿った内容以外の教科書は学校で使う事は出来ません。ところが、アメリカには国による教科書の検定制度はなく、教える内容も州によって様々です。

日本人には信じられない事ですが、人類の成り立ちについて進化論(ダーウィン)ではなく創世記(旧約聖書)を公立学校で教えている州もあります。子供を学校に通わせずに家庭で学校教育するケースも年々増加しているようなので、良い悪いは別としても、その多様性には驚かされます。

高所得者が住むような固定資産税の高い地域は、教育に充てられる税金の額も多いために、学校の質も良い傾向にあります。逆に貧困地域の学校や都市部の学校は、予算が少ないために、環境が荒れていたりあまり良くない傾向にあります。

私が住むニューヨーク市では、所得や人種による住み分けが進んでおり、道を一つ隔てて良い学区と悪い学区が隣り合わせになっている事があります。良い学区に子供を入れるためにわざわざ引っ越したり、知り合いから住所を借りたという話はよく聞きます。それ以外にも、試験で高得点を取った子供だけが入学できる特別な公立学校や特殊なプログラムもあります。

教育に熱心な親は、大学から逆算をするのだと読んだ事があります。つまり、例えばハーバード大学に入る為には何処の高校が良いか、その高校に入学する為にはどこのミドル・スクールが有利か、そのミドル・スクールに入るにはどこの小学校が良いか、そして最後にはその小学校に入る為にはどこのナーサリーが良いかと突き詰めて行くと、2才頃から子供の教育が始まるのだそうです。でも実際にそれを実行している人に会った事はありません。

何年も前に、とある日本人のお母さんの会に所属していた事があるのですが、そこで子供の学校に関する勉強会があった時に、パネリストをしていた小学生の子供を持つお母さんが、
「やはりいくら良い公立学校に評判の先生がいると言っても、所詮は公立学校の先生ですからね。質から言えば私立の学校の先生には叶わないですよ。」
と言っていたのを憶えています。

公立学校の先生の給料は有名な市立校に比べればかなり低いようで、やはり優秀な教師はより沢山収入が見込める私立学校に行きたがる傾向があるのでしょう。少人数のクラス、充実した設備とカリキュラム、上手に子供を指導できる優秀な教師には、沢山のお金がかかるのです。

日本とアメリカがそれぞれ教育に充てているGDPの割合は3.5% (132位) と 5.5% (55位) です。どちらの国も教育にあまり熱心とは言えません。両国とも教育を将来への投資と考えて経費の増額をしないと、近い将来に世界的な競争力を失う事になりそうです。



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2012年9月8日

変わるアップルのイメージ

私は長年デザイン関係の仕事に携わっているので、Macを使い続けています。今では必ずしもMacを使わなくてもデザインは出来ます。でもMacの使い心地自体好きだし、長年の慣れとウィンドーズに変えようとするとアプリケーションを揃えたりする初期投資にも費用がかかってしまう為に今更スイッチする気はありません。

アップルは不況のアメリカにあって業績を爆発的に伸ばしている会社です。以前Macintoshコンピューターが売れない時代には、アップル製品はカリフォルニアで生産されていた為に、たとえそれがPCよりも割高でもアップル製品を買うのはアメリカにとって国産品を買う事で、倫理上正しい事でした。

そのうちに世の中ではメモリーチップやハードドライブがどんどん安くなり、アップルもiMac、iPhone、iPad等を続々と発売していつの間にか生産拠点も中国に移って、以前に比べて生産コストは安くなりました。でもアップル製品は已然高いままです。そしてその利潤は会社に莫大な利益をもたらしています。

私もデザインを生業としているので、ブランドイメージを作り上げて維持する為にはそれなりの費用がかかるというのは十分に認識しています。大企業だけではなく、中小企業ももっとブランディングを大切にして、商品やサービスの付加価値を高めるべきだと常日頃言っています。

ただ、私が消化不良を感じるのは、アップルには人と地球に優しいイメージが定着しているのに、生産拠点のフォックスコンでは、劣悪な労働条件の元に多くの中国人が働いている事です。それが世間に知られていない訳ではないのに、アップルのイメージは不思議な事に無傷なのです。

今の所、世界中はアップル製品に魅せられています。オキュパイ・ウォール・ストリートもアップルを攻撃しませんでした。いつかアップルもウォール・マートのように不買運動のターゲットとなる日が来るのでしょうか。カリスマ的なスティーブ・ジョブズ亡き今、これからのアップルは製品開発だけでなくブランドイメージを注意深くコントロールする事が更に重要になったはずです。


追記:やはり、カッコイイ、ブランドイメージが良い、トレンドセッター達を味方につけているというのが、アップルがその人気を維持できる理由なのだろうと思います。ウォール・マートが執拗に糾弾された理由は、強引なマーケティングもあるだろうけれど、貧困層を相手にした格好悪い商売だからなのでしょう。

アップルをバッシングするためには、バッシングする側(同種の製品を売る会社にしてもオキュパイのようなノン・プロフィットの団体にしても)がアップルよりもさらにクールなイメージがないと勝算はないのだろうと思います。



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2012年9月6日

オーガニック

スタンフォード大学の研究によると、有機農法で育てられた野菜と普通の野菜との栄養価の差は殆ど見られない事が分かったというニュースが昨日の新聞やテレビで報じられていました。(ワシントンポストニューヨークタイムスで読めます。)

有機農法で育てられた野菜は残留農薬の量が普通の野菜よりも30%程少なかったとそうですが、そもそも普通の野菜から検出される残留農薬の量自体微量なので、人体に与える影響は変わらないと言っても差しさわりないのだそうです。

かといって、有機農法で育った野菜と普通の野菜と全く同じかと言われれば、そうでもないようで、それぞれの野菜や果物で微妙な差はあるようです。でもどれも取り立ててオーガニックを選んだ方が体に良いと言える程でもないというのが研究結果です。

有機農法かどうか、無農薬かどうかを気にするよりも、なるべく近郊の農場で出来た野菜や果物を買って食べる方が、例えば外国から輸入されて来る物を食べるよりも、より少ない仲介を経ている事になるので、それだけ鮮度も失われず栄養価も高いという事です。

私は CSA (Community Supported Agrigulture) のオーガニック野菜を季節毎に購買契約を結んでいます。毎週1回、野菜を近所の集配所まで取りに行くと、家族3人が毎日数種類の野菜をたっぷり食べても時々食べきれない程の量が来ます。計算してみると、1日あたり約2ドル程です。美味しいし、かなり特だと思うので続けています。

オーガニックはそれ自体かなり大きなプレミアムマーケットに成長しました。特に30代以下の若い世代がオーガニック食品を好んで買う傾向にあるようです。その利潤を見込んでアメリカの巨大食品メーカーは、積極的に小さなオーガニック食品メーカーを買収しました。オーガニックを買う為ならば、消費者は何割増かのお金を喜んで支払う点に注目したのです。

アメリカのオーガニック食品メーカーの系統図
(クリックして拡大)
その結果、アメリカのオーガニック食品メーカーの殆どは、ハインツ(ケチャップの会社)、ケロッグ、クラフトなどの巨大食品メーカーの傘下にあります。

巨大食品メーカーが親会社だからダメだというのではないのですが、どんな添加物をオーガニック食品に加えても良いかという決定を下す USDA (United Statets Department of Agriculture) のオーガニックプログラムの基準を決めるメンバーの役員が巨大食品メーカーから出ている為に、アメリカのオーガニック食品に使用できる添加物はここ十数年で劇的に増えたのだそうです。

また、オーガニックだから必ずしも体に良いとも限りません。例えば、Kashi というシリアルがアメリカにあります。箱のデザイン自体や広告はいかにも健康食品っぽく作ってあり、オーガニックの店でも買える商品です。でも原材料リストを見ても分かる通り、結局は少し質の良いジャンクフードでしかないのです。オーガニックでもスナックやお菓子ばかりを食べているくらいなら、オーガニックではない普通の野菜を食べる方が体には良いのです。

また、各国によってオーガニックの基準も違うし、気候によっても果物や野菜を育てる為に必要な農薬に差が大きく出てきます。例えば、リンゴはワシントン州などのアメリカ西海岸では無農薬で育てる事ができるけれども、ニューヨーク州では不可能です。

ワシントン州からはるばるニューヨークまで運ばれて来た無農薬のリンゴを選ぶか、それともニューヨーク州でなるべく少ない農薬を使って育てられたリンゴを選ぶか、それは各消費者の判断によります。

アメリカでどの野菜や果物に農薬が沢山使われているか、また殆ど使われていないかをまとめたサイトがあります。日本では気候も異なるし、作物がかかりやすい病気もアメリカとは異なるのでこれがそのまま当てはまるとは思いませんが、興味がある方はどうぞ。



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2012年9月4日

オクトーバーフェスト

日本でもオクトーバーフェストを開催する所があると思いますが、アメリカでも各地でビールの本場ミュンヘンにあやかったビール祭りが行われます。夏には炎天下の浜辺で、そして秋には秋の実りとともにビールを飲みたい人は沢山いるようです。


まだ9月に入ったばかりなのに、アメリカのビールメーカーはオクトーバーフェストと名付けた期間限定特別ビールを出し始めました。中にはカボチャやクランベリーが入っているらしい少々妙なビールもこの時期発売されるのですが、先日飲んだサミュエル・アダムスのオクトーバーフェストは、美味しかったです。

アメリカのビールと言えば、バドワイザーに代表されるような軽くて水のようなビールばかりを想像する人もいるかも知れませんが、アメリカ人が必ずしもバドワイザーを美味しいと思っているわけではありません。

ただバドワイザーは、アメリカ中何処でも手にはいるので、他のビールがない時に仕方なく飲んでいる人も少なくないのです。

我が家でよく飲むアメリカのビールはブルームーン (Blue Moon)、イーングリング (Yuengling)、サミュエルアダムス (Samuel Adams)、コストコ (Kirkland) のビールです。

特にブルームーンはオレンジピール(皮の部分)の入ったペールエールで、香りも良く、私も夫も大好きです。ただお得感から言えば、コストコのビールに勝てるものはありません。日本でもカークランドブランドのビールが手に入るのかどうか分かりませんが、あの何種類か入っているビールの中のペールエールがブルームーンに似ています。

ネットで繋がっている日本の友人の一人がお土産でよなよなエールという「香りのエールビール」をもらったと書いていたので、香り付けのしてあるペールエールというのは今の売れ筋なのかも知れません。

日本で地ビールはなかなか厳しい状況にあるようですが、アメリカではマイクロ・ブリュワリーと呼ばれる小さな地元のビール製造所で作られたビールは大盛況です。ニューヨーク市にも地ビール製造所は二つあって、ひとつはハートランド・ブリュワリー、もう一つはブルックリン・ブリュワリーで両方ともなかなかのものです。



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2012年9月3日

クリント・イーストウッドのスピーチ

アメリカは、今年末の大統領選挙を控えて、政治の季節にドップリ入っています。9月3日のレイバー・デー(勤労感謝の日)の前には共和党大会が、後には民主党大会が行われます。

先日幕を閉じた共和党大会で一番の話題をさらったのは、ミット・ロムニーでもポール・ライアンでもアン・ロムニー夫人でもなく、俳優のクリント・イーストウッドでした。

クリント・イーストウッドは最終日のスピーカーの一人だったのですが、空の椅子にオバマが座っている事を想定して、椅子に向かって話しかけました。約12分間のスピーチは滑らかとは言い難く、話している事自体まとまりがなく、殆どアドリブのようにも見えました。

クリント・イーストウッドは、ロムニーが個人的に極秘で招待したと各紙は伝えています。党大会側はその椅子に老俳優が座るものだと思って用意したのだそうです。

また、共和党側は俳優が予定時間を過ぎてもスピーチを止めなかったと言っています。でもビデオを見ても分かるように12分間のスピーチは長いとは言えず、せっかく用意した秘密のゲストに5分間しか喋る時間を与えないというのも考えにくいと思います。

確かに、クリント・イーストウッドのスピーチは奇妙でしたが、共和党は党大会のマズかった所を全て俳優に被せようとしているような気がします。

ユーチューブに
No, no, no Clint that's not Barack Obama. That's a chair.
違う違う、クリント。それはバラック・オバマじゃないよ。椅子だよ。 
というコメントさえありました。

クリント・イーストウッドは俳優として上手に年をとって行ったし、素晴らしい監督でもあります。次の映画で是非盛り返して欲しいものです。







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2012年9月2日

日本には共和党が有利?

どういうわけか日本人は、アメリカ民主党よりも共和党の方が親日であると思っているフシがあります。何故なのかその根拠が分からないのですが、日本人の頭の中にあたかもインプラントされているようです。

今年末の大統領選挙も、ロムニーが勝利すれば日本に有利だと思っている人も多いようです。多くの日本人は、ロムニーのヨーロッパ遊説中の日本に関する発言を知らないか、許したか、忘れてしまったのでしょう。

日本にとって、どちらの党から大領領が出たからといって、有利不利に働く事はありません。アメリカにとっては、アメリカの利益の延長線上に日本やヨーロッパ、イラク、アフガニスタンがあるだけです。今の所、世界中で唯一、共和党を民主党よりも支持する理由がある国は、イスラエルのみだと言って差し障りないと思います。

ここ数年、ティーパーティーの出現によってアメリカの共和党は大きく変わって来ています。現在の共和党はブッシュ(父)やレーガンの頃の共和党とは別物であると、長年の共和党支持者や共和党議員も言っています。それを日本は一体どのくらい理解しているのか、疑問に思う事があります。

ところで、数年前にアメリカだけでなく世界中で有名になったサラ・ペイラン、副大統候補は、先日ロムニーを大統領候補として選出して幕を閉じた共和党大会では、名前すら出て来ませんでした。おそらく彼女の政治家としての生命は終わったのでしょう。綺麗で大変野心のある人なので、将来また別の形で表舞台に出て来るとは思いますが。



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