2012年9月8日

変わるアップルのイメージ

私は長年デザイン関係の仕事に携わっているので、Macを使い続けています。今では必ずしもMacを使わなくてもデザインは出来ます。でもMacの使い心地自体好きだし、長年の慣れとウィンドーズに変えようとするとアプリケーションを揃えたりする初期投資にも費用がかかってしまう為に今更スイッチする気はありません。

アップルは不況のアメリカにあって業績を爆発的に伸ばしている会社です。以前Macintoshコンピューターが売れない時代には、アップル製品はカリフォルニアで生産されていた為に、たとえそれがPCよりも割高でもアップル製品を買うのはアメリカにとって国産品を買う事で、倫理上正しい事でした。

そのうちに世の中ではメモリーチップやハードドライブがどんどん安くなり、アップルもiMac、iPhone、iPad等を続々と発売していつの間にか生産拠点も中国に移って、以前に比べて生産コストは安くなりました。でもアップル製品は已然高いままです。そしてその利潤は会社に莫大な利益をもたらしています。

私もデザインを生業としているので、ブランドイメージを作り上げて維持する為にはそれなりの費用がかかるというのは十分に認識しています。大企業だけではなく、中小企業ももっとブランディングを大切にして、商品やサービスの付加価値を高めるべきだと常日頃言っています。

ただ、私が消化不良を感じるのは、アップルには人と地球に優しいイメージが定着しているのに、生産拠点のフォックスコンでは、劣悪な労働条件の元に多くの中国人が働いている事です。それが世間に知られていない訳ではないのに、アップルのイメージは不思議な事に無傷なのです。

今の所、世界中はアップル製品に魅せられています。オキュパイ・ウォール・ストリートもアップルを攻撃しませんでした。いつかアップルもウォール・マートのように不買運動のターゲットとなる日が来るのでしょうか。カリスマ的なスティーブ・ジョブズ亡き今、これからのアップルは製品開発だけでなくブランドイメージを注意深くコントロールする事が更に重要になったはずです。


追記:やはり、カッコイイ、ブランドイメージが良い、トレンドセッター達を味方につけているというのが、アップルがその人気を維持できる理由なのだろうと思います。ウォール・マートが執拗に糾弾された理由は、強引なマーケティングもあるだろうけれど、貧困層を相手にした格好悪い商売だからなのでしょう。

アップルをバッシングするためには、バッシングする側(同種の製品を売る会社にしてもオキュパイのようなノン・プロフィットの団体にしても)がアップルよりもさらにクールなイメージがないと勝算はないのだろうと思います。



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