強面でマフィアの親分のように見えるニューヨークの弁護士が、実はとても優しい人だと分かった事があります。人のいい弁護士では商売にならないので、その人はあえて強面に見せる事で、プロフェッショナルなイメージを作っているのだろうと思いました。
企業の役職に付いている人、堅い職業の人は、男性の場合スーツを着る事が殆どなので、スーツやネクタイの色柄品質等で勝負するしかありません。一頃、サスペンダーがパワーを象徴するものとして流行った事もありました。管理職の女性は、パワースーツと呼ばれる赤やその他の鮮やかな色のスーツを着ることがよくあります。アメリカの女性議員が着ているようなのがパワースーツと呼ばれるものです。爪は短めにしてよく手入してあり、信じられないようなハイヒールを履いている人もいて、皆痩せているというのも重要なポイントです。
歩けないのではないかと思われるようなハイヒールは、全ての移動をタクシーか運転手付きの公用車で行うので、本当に外を歩かなくていいような高い役職に付いている事の象徴なのだと聞きます。普通にマンハッタンで仕事をしている女性が超ハイヒールを履いている事は滅多にありません。なんだか纏足を思い出しますが、現在の権力のある女性は、実はジムにも通って体を鍛えている辺りが大きな違いでしょう。
何故だか分からないのですが、爪にジュエリーをはめ込んだり、絵を描いたりするネイルアートは、アメリカではどういうわけか貧困層を中心に人気があり、プロフェッショナルな女性には敬遠される傾向にあります。プロフェッショナルな女性は、たいてい手入れのみか、色を塗っても目立たない色を使っています。赤いラッカーを塗っていている人もいますが、そういう人は意識的に爪を短くしているようです。
女性の権力の誇示のしかたに白髪というのもアリなんだとアメリカで働き始めてから知りました。黒人で真っ白な髪をショートボブにしている女性と、白人で腰ぐらいまである白髪をいつも下ろしている女性に会った事があるのですが、どちらの女性も有名な大企業の役職に付いています。小汚い中高年の女性が白髪の長髪だと、みすぼらしい山姥のようにしか見えないのですが、スーツを来た背の高いすらっとした女性がよく手入の行き届いた白髪だと、かなりの迫力と異次元的な雰囲気があり、一度見たら忘れられないほどの強いインパクトを与えます。
白髪も、かつては女性としてマイナスなイメージしかなかった老化をあえて経験というイメージに変えて提示しているのです。「私は20代の若い娘ではないけれど、経験があり、実力もあり、経済力もあり、しかも美しい。」という事なのです。
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