2012年7月13日

名刺

個人事業をしていると、名刺が知らないうちに山のように溜まってしまいます。こんな事ではいけないと思いつつも、いつも整理を後回しにしてしまいます。5月の末から6月の初旬に日本から持ち帰った名刺も、今日ようやくスキャナーで読み込んで全てファイルし終わりました。

名刺を一つ一つじっくりと見ていて、いくつか気がついた事があります。アメリカの名刺ばかり見慣れた私の目には殆どの日本の名刺の文字がとても小さく感じました。名前と会社名、役職などはどの名刺もそれなりの大きさになっている事が多いのですが、電話番号やメールアドレスにかなり小さな号数のフォントを使ってあったり、その上さらに薄い色のインクを使ってあるとスキャナーのOCRも文字を拾いにくいようです。最近は片面英語の名刺も少なくありませんが、英字のフォントも日本字のフォントと同様にかなり小さめです。

小さな文字を名刺に使用する事が、日本人の美意識に基づいたデザインなのだというのは分かりますが、読み辛いのは事実です。実務的である事を最優先するアメリカ人にとって、なんだか綺麗に見えるけれど文字が小さくて読み辛い名刺は、あまり好感を持たれません。私が企業でデザイナーとして働き始めた頃、私がデザインしたものの文字が小さい、線が細いと何度か上司に言われました。私は自然と日本人としての美観に沿ったデザインをしていたのですが、その美観は多くのアメリカ人と共有のものではなかったのです。

日本で日本人同士名刺交換をしている分には、そのままの名刺で問題はないと思います。ただ外国に事業展開する時に、名刺のデザインはそのままにしておき、内容を外国語に訳しただけでは不十分です。その国の文化や習慣に沿った名刺や会社案内などを用意することは、相手に対して「私達は本格的にその国で稼働する用意ができている」という態度の表示でもあるのです。



よかったらクリックおねがいします。 ↓こちらのクリックもおねがいします。
人気ブログランキングへ

にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ

0 件のコメント:

コメントを投稿