2012年11月4日

ブルームバーグ市長

最近のブルームバーグ市長は、ニューヨークに住んでいれば嫌でも目につきます。先週から災害関係の記者会見に出ずっぱりなのに加え、個人の利益団体の設立、オバマ大統領への推薦、ニューヨークシティー・マラソンの開催に関するゴタゴタなど話題に事欠きません。

ニューヨークシティー・マラソンは、ドタキャンとなりました。このまま多数の反対を押し切って開催するよりも、中止の決断を下せた事に一様の評価はしますが、何故もっと事前にその決定を下せなかったのか、釈然としない気持ちが残ります。ハリケーン・サンディの被害が予想よりも酷いと分かった時点で中止していれば、選手もわざわざ災害でゴタゴタしているニューヨークに来る必要もなかったのに…

被災者に対する対応も、ニュージャージーのクリスティー州知事に比べてどことなく冷たいような気がします。クリスティー州知事が被害の酷かった地域に自ら出向き、悲嘆にくれる被災者を暖かくなぐさめる姿はアメリカ人の脳裏に焼き付いたに違いありません。人びとが政治家に求める姿というのは、こういうものなのだと実感しました。根っからのビジネスマンであるブルームバーグやロムニーに大きく欠けている一面です。

オバマ大統領もロムニー候補も、無所属であるブルームバーグの推薦を勝ち取れば、無所属の有権者に影響を与える事ができると計算したため、双方とも何度かブルームバーグの了解をとりつけようとしていました。今までどちらも推薦を得る事ができずにいたのですが、今回の災害の直後に、ブルームバーグ市長は突然オバマ大統領の推薦を発表して、周囲を驚かせました。

ブルームバーグ市長は、銃規制や同性愛婚だけでなく、地球温暖化に対する懸念も強く持っています。オバマ大統領への推薦は、今回の災害に対する国家レベルでの地方自治体への迅速な援助への評価と、地球温暖化を事実として認めようとする態度への評価もあるようです。

ブルームバーグの前はジュリアーニがニューヨーク市長を務めていたのですが、ジュリアーニの任期の後半はミニ独裁者のような振る舞いが目立ち、市民から大きな反発を買っていました。もしも9/11がなければ、ジュリアーニはもっと酷くこき下ろされていたに違いありません。それに比べればブルームバーグは、異様な振る舞いもないし、それなりの成果をあげたそれなりの市長なのではと思います。



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