2012年8月21日

アメリカの新聞

白状すると、日本では殆ど新聞を読んだ事がありませんでした。読みにくいと感じていたし、例え読んでも分かり辛かったからです。ところが、アメリカに来てから新聞を頻繁に読むようになりました。はっきり言って、日本の新聞よりも遥かに読みやすいし、面白いのです。新聞と言っても紙に印刷されたものではなく、ネットでの電子版の閲覧です。ページをめくって読みたい所を探さなければならない新聞紙と比べて、ネットではクリックすればその記事に飛んで行けるので便利だし、家に新聞紙が積み重なってイライラする事もありません。記事の内容も、質も、ボリュームも日本の新聞に比べてアメリカの新聞は遥かに優れていると思います。

アメリカの新聞は、日本と異なり全国版ではなく(USA Today という薄い内容の全国版の新聞がありますが、ホテルの部屋に毎朝デリバリーされる意外に読んでいる人を見た事がありません。)、それぞれの地方都市にそれぞれの新聞があるので、内容にもその土地の特徴が色濃く出ます。私が普段読んでいるのは、ニューヨークタイムスワシントンポストです。

ニューヨークタイムスの読者には都市部に住む高学歴のリベラル層が多いために、内容もリベラルです。新聞のカバーする内容の範囲も、政治、経済、教育、不動産、ファッション、映画、美術、等々とかなり広く、記事の量も質も大変高いものとなっています。また、読者の知識や教育レベルの高さは電子版のコメントを見ると明らかです。

ワシントンポストは、首都ワシントンD.C.を中心に出回っている保守系の新聞ですが、首都の新聞だけに全国的な読者が多い新聞でもあります。新聞の購読をしなくても電子版が全く無料で読めるのがワシントンポストの素晴らしいところです。コラム欄には、どのコラムが保守の見解か、またはリベラルの見解か、はっきりと振り分けられているので、アメリカの政治にあまり詳しくない人が読んでもどれが保守的な考え方なのか、若しくはリベラルな考え方なのか、分かりやすくなっています。読者の質はニューヨークタイムスよりも劣るようで、電子版のコメントには、一行のみの誹りも見られます。

それともう一つ、新聞ではないのですが、エコノミストをたまにかいつまんで読みます。エコノミストは、イギリスの保守的な週刊誌ですが、記事の内容が深く掘り下げられており、アメリカからではなくイギリスからの物の見方を知る事ができ、アメリカの新聞からはあまり知る事ができない世界の事も詳しく書いてあります。ただ、アメリカに関する記事は的外れの内容だったりする事がたまにあります。

日本の新聞の記事は、一つの話題に関する何処の新聞社の記事を見ても、とても短く判を押したように同様である事が多いように思います。それがよく言われる日本記者クラブの産物なのかなと思うと、日本の新聞からまともな情報を得るのは難しいような気がして、海外に住む私には残念でなりません。



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