2012年3月25日

フロリダの少年射殺事件

フロリダの高級住宅地で、親戚の家に遊びに来ていた17才の少年が、地域の自警団長に射殺されるという事件が起りました。少年は缶紅茶とキャンディーを買った帰りで、銃やナイフの類は全く持っておらず、ただ歩いている所を追跡され射殺されたようです。少年が黒人であるという事とフード付きのジャケットを着ていたというのが、自警団長が警戒した理由らしいのです。自警団長は、警察から委託されているわけでも、特別な自警の訓練を受けたわけでもなく、拳銃を持ち歩いている全くの素人のようですが、射殺は正当防衛だったと主張している為に警察に逮捕さえされていません。

多くのメディアは、黒人差別とフロリダの行き過ぎた正当防衛の法律の二つの面から、この事件に関して報道しています。もしも少年が黒人ではなかったら、おそらく怪しいと思われる事もなかっただろうし、射殺される事もなかったと思います。黒人が大統領になっても黒人差別があるというのは事実だし、正当防衛ならば何をしても許されるという法律もおかしいと思いますが、銃規制に関しても語られなければ、この問題への取り組みは片手落ちだと思います。残念ながら、これを機に銃規制についてもう少し考えてみようという団体や報道は見当たりません。ナショナル・ライフル・アソシエーションの得体の知れない恐ろしさを改めて感じます。

日本でも明らかに日本人ではないと分かる人が、地方の小さな街を歩いていたら、住民は振り返って見るだろうし、よそ者、外人という事で、警戒するだろうと思います。ヨーロッパにも黒人、アラブ人、東洋人に対する差別は根強くあります。おそらくどんなに文明が進んでも、なんらかの差別は存在すると思います。ただ、アメリカ以外の先進国では一般人が銃を持つ習慣がないので、差別こそ存在しても、それによって死者が出る事は稀なのです。



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