日本のぬかるみのようにいまいち抜けきれない不況は一種独特ですが、日本はアメリカの銀行が怪しい証券等を売りまくっていた間に既に不況の真っただ中で、充分な資金がなかった為に、ヨーロッパ各国のような被害者にならずに済んでいます。この不幸中の幸いのおかげで、日本は一足早く回復の道を歩んでいます。
教育費の高騰も、日本ではなじみ深い問題ですが、アメリカでは新しい問題です。1993年に私がニューヨーク市立のクイーンズカレッジに入学した時には、州外の生徒や外国人の1学期の学費は $1,600 位だったと記憶しています(州内の生徒はその半額)。今学期の学費をネットで調べたら、州内の生徒で $2,565 という事で、インフレ率を考慮したとしてもその高騰ぶりに驚きました。それでもまだニューヨーク市立の大学は学費がかなり安い方で、私立のNYUの今学期の学費は $20,000 にもなります。普通の家庭では支払いきれませんね。
日本では既に前人未到の域に達している高齢化問題も、アメリカでは最近いろいろと騒がれるようになりました。赤字の年金システムに加え、ベビーブーマーが大量に退職する時代を迎えるので、医療と年金をどうするのか、新しい道を摸索しているようです。アメリカでは、成人した親子が同居するというのは、今の不況が始まるまであまりなかったので、子どもが同居の親の面倒を自宅で見るというのも稀なケースでした。多くの老人は、自力で生活ができなくなると、それまで住んでいた家を売り払い、その資金で老人ホームのような所に移るというのが一般的だったと思います。
ただ日本と同様に、大量の高齢者を全て施設に収容するのは無理なので、アメリカもフルタイムのデイケア付きの自宅介護という事になって行きそうです。今の所は、新聞等でも自宅介護の素晴らしさばかりが描かれている記事が目立ちますが、これが将来どうなるのか、自分の将来も考えあわせると気になる所です。
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