プランドペアレントフッドは、全米各地にクリニックを持っており、主にコンドームや経口避妊薬を処方している他にも、性病の予防と治療、子宮頸癌の検査、乳ガンの検診、人工妊娠中絶も行ったりするようです。プランドペアレントフッドのクリニックは基本的に誰でも受け付けるので、実質的に医療保険を持てない貧しい女性の婦人科的な役割をしています。
コーメンファンデーションは、ピンクのリボンを考案した団体です。ピンクのリボンは、今では乳がん撲滅のシンボル的な存在になり、乳がんに関する様々なイベントでは必ずピンクのリボンが使われています。
コーメン側は、資金打ち切りの理由を終始一貫せずに次々に変えていますが、要するに人工妊娠中絶手術を行う団体には援助をしたくないという事のようです。コーメンの対応を見ると、プランドペアレントフッドへの資金援助停止がニュースになるとは思ってもいなかったようですが、フェイスブックやツイッターを通して沢山の苦情や批判が殺到し、ここ数日のトップニュースにまでなってしまいました。
フェイスブックやツイッターの力がニュースでは報じられていますが、それに加えて自分がいつ医療保険を持たない状況に陥りかねないと恐れているアメリカ人の姿もあると思いました。人工妊娠中絶のどうのこうのという政治的な事よりも、実際に社会の低辺にいる女性が婦人科の検診を受けられるかどうかの方がずっと重要であると多くの人は感じたのでしょう。
結果的には、コーメンの資金援助停止に危機感を感じた人々から沢山の有志の寄附がプランドペアレントフッドにインターネットを通じて寄せられ、その額は瞬く間にコーメンからの資金額以上になったようです。一方コーメンは、長い間かかって築き上げて来たブランドイメージを大きく傷つけることになりました。金曜日になって、あまりのダメージの大きさに気づいたコーメンが決定を取り消し、今まで通り資金援助をプランドペアレントフッドに行うという発表をしたのですが、一度失われた信頼を取り戻すのにはかなり難しいように思えます。
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