2012年10月26日

アメリカの会社での宗教の取り扱い

最近のアメリカの政治家は、宗教などのごく個人的な信条を好んで公の場に引きずり出したがります。そして自分の考え方が「正しい」としてそれを他人にも押し付けようとします。でも一般的には、アメリカの会社で宗教に関して言及することは大きなタブーです。

アメリカ人が全てキリスト教と考えるのも誤りで、私の夫はユダヤ教だし、息子の学校には多数のイスラム教徒やヒンズー教徒がいます。キリスト教でもジョージ・ブッシュのようなボーンアゲインもいれば、カトリックもいるし、私の住むアストリアでは、ギリシャ宗教が主流です。プロテスタント系統では、教会が違えば、異なる信条を持っています。

宗教が多様化したアメリカでは、一つの職場で全く同じ教会や宗教に属する人達が複数いるというのは、どちらかと言えば珍しいはずです。そのため、職場で個人的な宗教に関して同僚に話しかけたり、教会に誘ったりするのは、軽く言えばエチケット違反、キツく言えば非常識にあたります。

極まれにボーンアゲインで歯止めが利かず、教会の話をしてしまう人がいますが、それをするとプロフェッショナルではないとみなされてしまいます。上司からも会社で宗教の話はしないようにと注意される可能性があるし「あの人は宗教懸かっている」という有り難くないレッテルも同僚から貼られてしまいます。

日本では、会社で宗教の話をしないのが当たり前だし、個人的にも友達と宗教の話をする人は殆どいないと思います。でもアメリカに来て、アメリカ人が週末に教会に通っているのを見ると、自分も宗教に興味を持ち出し、その経験を同僚につい話してしまう人がいるようです。

個人的に信仰を持つというのは、素晴らしい事だと思います。でも宗教の話を持ち出すのには、相手に不快な思いをさせないようにかなり神経を使わなければなりません。そのため、殆どの人は宗教の話題を避けて通るのです。

何故政治家だけ例外なのか、私には理解できません。アメリカの政治家が「神の意思」というような言葉を持ち出す度、私は極度に不快な思いに駆られます。



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