2012年10月28日

ニューヨーク市の受験

今日のニューヨークタイムスにFor Asians, School Tests Are Vital Steppingstonesという記事がありました。

ニューヨーク市には、幾つかの受験で入学できるとても優れた市立高校があるのですが、そこに入学している生徒の多くはアジア系移民です。ニューヨーク市の公立学校全体でのアジア人の比率は14%なのに、Stuyvesant Highschool や Queens High School for Science at York College に通う生徒の72%がアジア系です。

何故このようにアジア系の生徒が多いかと言うと、アジア系の親は子供に勉強をさせる(時にはかなりプレッシャーをかけても)からです。中国、韓国、日本にも受験文化があるので、受験勉強はアジア人にとっては当たり前の事です。

特に東南アジアや中国からの貧しい移民の場合、子供が優秀な学校を出て医者か弁護士になる事が一族全体の苦しい経済状況を好転させる切り札となるので、時にはどんな犠牲を払っても子供に成功して欲しいのです。

ニューヨーク市の高校受験に合格する為には、塾のような所に通うのは必須です。仕事を二つ掛け持ちしてどうにか生活しているような移民には、ひと月数百ドルの費用を出すのはかなり大変なはずですが、子供の成功のためには、アジア系の親は何とかしてそれを捻出します。

夫と台湾人である前妻との間に出来た二人の子供は、その方法でそれぞれニューヨーク市の Gifted & Talented Program から有名市立高校へ進学したので、私もその内状は少し知っています。

アメリカ人とアジア人のハーフである夫の子供は、スタイベサントに行っていましたが、完全なアジア人ではないので学校では浮いていたと言います。また、競争が激しすぎる為に、交友関係はギスギスし、カンニングが横行していたそうです。カンニングの件は最近ニュースでも話題になりましたが、今に始まった事ではありません。

高校生活は、朝から深夜までの毎日の勉強と、眠気を飛ばす為に一日に何杯も飲む強いコーヒーと、ベビーシッターのバイトで終始したようです。

そういう高校からの大学への進学率は当然高いのですが、全ての生徒が希望通りの大学へ進学できる訳ではありません。大学側はいくら成績が良くても同じ高校から大量の生徒を取るのを嫌う傾向があるので、多くの生徒が有名大学へ行けるだけの学力を持ちながら、行けないという矛盾が出て来ます。それが更に学校内での競争を熾烈にさせるのでしょう。

私の子供は今4年生で、エンジニアになりたいと言っているので、大学に行かせてあげて希望通りエンジニアになって欲しいと思っています。でも息子には、何時間も根気よく座ってやる受験勉強は無理です。かといって、私立の高校や大学に入れるだけの財力も我が家にはないし、どうしたものかと今から頭を悩ませています。



よかったらクリックおねがいします。 ↓こちらのクリックもおねがいします。
人気ブログランキングへ

にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ

0 件のコメント:

コメントを投稿