2012年10月25日

ニューヨーク市長ブルームバーグの計画

大金持ちで無所属のブルームバーグ、ニューヨーク市長は、とてもユニークな立場にある政治家です。億万長者なので資金は全て自費でまかなえるため、選挙献金を集める必要がありません。そのため、規制の利益団体や政党に媚を売る必要もありません。そしてとうとう独自の利益団体を作ってしまいました。

ブルームバーグはかねてから、同性愛婚の許可と銃規制に強い関心を持っていますが、彼の利益団体はそのアジェンダを推進しようとしています。どの政党に属しているか関係なく、同性愛婚と銃規制を公約し、実際にそれに尽力しようとする政治家には選挙資金を与えるというものです。

アメリカの場合、同性愛婚を法的に認めさせようとする政治家は少なくありませんが、銃規制を推進しようとする政治家は政党を問わずあまりいません。ブルームバーグは、政治家は影響力の強い全米ライフル協会にビビっていると言っています。

全米ライフル協会は、協力なロビイストを抱える利益団体です。銃規制を政策としないことの代償として多くの政治家に多額の献金を行っています。ブルームバーグの利益団体は逆に、銃規制を政策とするならば、その政治家には選挙資金を与えるというものです。

今の所、オバマ大統領もロムニー候補も、銃規制に関しては全く言及していので、ブルームバーグはどちらの候補者も推薦していません。度重なる銃による無差別殺人の後も、銃に関する発言は注意深く避けて、銃規制に話題が飛ばないようにしています。銃規制を持ち出すと、全米ライフル協会からの献金がなくなるだけでなく、南部からの得票も失うからです。

ブルームバーグが同性愛婚の実現と銃規制を目的とする利益団体を作った事は、大変好ましい事だとおもうのですが、正直言って「やはりここでも金が物を言うのか」という感想を持ちました。今のアメリカは、ロックフェラー、バンダービルト、カーネギー、グッゲンハイムらの一族が巨額の富を築いた時代と匹敵するほど、貧富の差が開いています。

財力を持つもののみが政治に影響を与える事ができ、世論も民意も資金さえあれば合法的に操作できるのです。一般人の声が政治に反影されないのは無理もありません。



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