2011年9月27日

遺伝

デブ床と呼ばれていた私の曾祖父は、クロダイ釣りの名人だったようで、逗子海岸で泳ぎながら糸を垂れて魚を釣っていたと聞きます。私が子供の頃には、簡単な釣り竿と木のエサ箱が残っていました。あんこうも、自分で釣って来たのかどうかは分からないのですが、手に入ると、家の中庭にあった木にぶる下げて解体していたそうです。悪知恵が働いて意地も悪かったと聞きますが、食べ物が手に入った時には必ず近所に住んでいる親戚も呼んで振舞うような気前のいい所もあったようです。

私の弟もかなりの釣り好きです。帰省すると、竿が何本もあり、様々な種類のおもりやウキや疑似餌などが篭に入っているのを見かけます。結構上手なようで、自分で釣って来た魚はさばいて食べています。クロダイも自宅でさばけないくらい大きいのが釣れた時には寿司屋に引き取ってもらったそうです。

何年か前に帰省したときに、弟がイカを釣って来たらしく、ちょうど家でさばいている所でした。自分の部屋からマイ包丁を持ち出し、ペーパータオルを使って綺麗に皮を剥いて、私に食べさせてくれるのかと思ったら、全て味噌漬けにして冷蔵庫に入れてしまいました。
「何よ!しばらくぶりに帰って来たからお刺身にして御馳走してくれるんだと思って待ってたら、全部味噌漬けにしちゃうの?」
「いや、こうやって味噌漬けにしておいて、イカのとれない時に焼いて食べるのが贅沢なんだよ。」
「今度釣って来たら食べさせてよ!」
「でもイカの刺身もさ、一回凍らせてからの方が美味しいんだよ。」
釣りの腕は遺伝したのかもしれませんが、気前の良さは遺伝していないようです。

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